市販の犬用ノミ・ダニ防止の薬はどうやって選べばいいですか

何でも相談

Q 生後4カ月になる子犬を飼い始めました。予防接種などはひと通り済んでいるので、ノミやダニの予防だけするようにと獣医から言われたのですが、市販されている薬の種類が多くてどれを使ったら良いのか分かりません。
(35歳会社員=男性)

A 犬を飼う上で、忘れてはならないのがノミとダニの予防です。特にシドニーを含むオーストラリアの東海岸沿いの地域では、動物の神経を麻痺させる強い毒を持つダニがいるので、暖かくなってくるこれからの季節は定期的な予防が欠かせません。

ペット・ショップではノミやダニに加え、お腹の回虫やフィラリアなどの予防薬が何種類も置いてありあます。寄生されると死亡する可能性があるのはフィラリアとダニですが、フィラリアは年に1回病院で注射を打つことで予防できるため、飼い主が最も気を付けなければいけないのが、やはりダニです。

ダニの予防に有効な薬も幾つかありますが、どれを選ぶかは犬の体質に加え、飼い主にとって一番継続しやすいことが大きなポイントとなります。

① 皮膚に塗るタイプ:フロントライン・プラス、アドバンティクス

長い間ダニの予防薬の主流は首に後ろに塗るこの2つの薬でした。ダニ予防には2週間おきに使わなければいけないので、付け忘れてしまうことが良くあるようです。またアドバンティクスの方は猫に対して有毒成分が含まれているため、誤って猫に使うと中毒症状を起こす危険があります。

② 飲み薬:ネクスガード、ブラベクト

数年前に出た新しい予防薬で、持続性があることから最近の主流となっています。ネクスガードは1カ月、ブラベクトは3カ月間効果が持続します。両方とも味付きで食べやすくできており、8週齢から与えられますが、ブラベクトのように3カ月持続するものは成長期を終え体重が一定に落ち着いてからの方が良いでしょう。
 最近出たネクスガード・スペクトラは月に一度の投与でノミ、ダニ、フィラリア、お腹の寄生虫(サナダムシを除く)の予防がまとめてできるのでとても便利です。

② 首輪:スカリバー、セレスト

ダニ用の首輪は以前もありましたが、古いタイプのものは臭いがきつかったり、有機リン系の強い薬が使用されていました。しかし、新しく出た首輪は安全性も高まり、臭いも全くありません。首輪に練り込まれている成分は皮脂を伝って体の表面全体に広がり、体内に吸収されることはありません。もちろん人間が触っても害はありません。
 スカリバーは3カ月間、一番新しいセレストは4カ月間ダニへの予防効果があります。またセレストは防水性があるので、泳いだりシャンプーしたりしても問題ありません。

上記で挙げた薬はどれもノミの予防効果もあるので、1年を通じて使用することを推奨しています。多数の飼い主の意見を聞くと、月に1回のタイプが最も忘れにくいので、しっかりと予防ができているようです。

どの薬もきちんと使えば高い確率でダニの予防が期待できますが、100%の保証は決してありませんので、ダニが多く出る春から夏の間は、犬の体を良く触ってチェックしてください。



戸塚 遊喜(とつか ゆき)
Chatswood Veterinary Clinic

シドニーの現地校を卒業後、シドニー大学の獣医学部を卒業。現在、シドニーのノースショアにある小動物専門病院「チャッツウッド・ベタリナリー・クリニック」に勤務。動物の鍼灸師の資格を保持している。

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