【WH日記】インターンシップで知る「記者」の仕事 ー 山本眞慈さん

第28回
がんばるワーキング・ホリデー・メーカーにフォーカス

みんなの「ワーホリ・ダイアリー」

オーストラリアでがんばるワーキング・ホリデー・メーカーを毎月紹介。

今回登場のワーホリ・メーカーは?

山本眞慈(しんじ)さん

1993年生まれ・高知県出身
大学でマーケティングを専攻。「価値を作り出すこと」に向き合うため、日豪プレス編集部で数カ月にわたりインターンシップとして取材などに携わる。

インターンシップで知る「記者」の仕事

香川県の大学に在学する山本眞慈さんが、ワーキング・ホリデーでオーストラリアへやって来たのは2015年4月。大学では『直島地域活性化プロジェクト』という80人ほどの有志団体に所属し、直島の観光客向けのカフェを学生だけで運営したり、島民との意見交換会やワークショップを開催するなど多忙な日々を過ごしていたという。「プロジェクトの副代表を務めたこともあり充実した経験をできたと実感しています。ただ、交換留学などにも興味があったのですがなかなか時間が取れず……。どうしても学生という立場を一度離れ、これからの人生のために違う視点を持ちたかったので、思い切って休学することを選びました」と来豪の経緯を話してくれた。

出版社の仕事が知りたい

子どもの頃から読書や作文が好きで出版関連業界に興味があったという山本さんは、シドニーの日豪プレスで編集インターンシップに挑戦することに。

「好きな作家は司馬遼太郎です。読書が思考や人格に影響するということをずっと肌で感じてきたので、自分の書く文章が多くの人の目に触れたり、発信した情報に含まれる『価値』が誰かに届くということに興味があります。大学を卒業したら新聞や雑誌の記者になりたいので、出版社の編集部の仕事を知りプロの記事作りに触れられるこのインターンシップに応募しました」

紙面を作るスタッフのサポートに始まり、編集・校正などの業務を覚えながら、実際に編集記者とともにイベントや講演などの取材に出るチャンスもあった。初めて会う人と話したり新しい知識と出合う記者としての仕事を、山本さんは「すごく面白くて、もっと現場に取材に出たいと思いました」と力を込めて語る。「取材相手の話を聞くことがとにかく楽しいです。インタビューなどは質問と回答の方向性や時間配分など、想像と違った展開もあって難しかったですが、『次こそは!』という気持ちになりました」

署名の記事を書く

「どの取材も興味深く貴重な経験でしたが、中でも特に印象に残っているのは『戦争花嫁』と呼ばれる日本人女性たちの取材をさせて頂いたことです」

戦争花嫁とは、戦時中に兵士が駐在先の国で出会い結婚した女性を指す言葉。オーストラリアにも、第2次世界大戦時に結婚し日本から数百人の戦争花嫁が移り住み、彼女たちは在豪邦人の先がけとも言われている。山本さんが取材したのは、シドニーで行われた20人の戦争花嫁たちの親睦会だった。

「この取材では、インタビューから始まり記事を完成させるまでの編集部としての全工程を体験することができました。デリケートな話題とも言えますし、記事のボリュームも大きく、記者としての責任というものを身を持って知った気がします。インタビュー音源を聞きながら内容をテキストに書き起こしていた時に、インタビューに応じてくださった方の顔が頭に浮かんできて、『彼女たちが読んだ時にがっかりしない記事にしたい』と気持ちが引き締まりました」

取材と記事制作を通して、情報を記事として世に出すことの臨場感を味わった山本さん。記事は署名入りで日豪プレスの本紙とウェブサイトに掲載され(Web: nichigopress.jp/nichigo_news/monthly_news/111581)、読者から好意的な感想を得ることもできた。

自分の望む場所にいるために

こうした記事作りを経て「現場に取材に出たい、記者の仕事がしたい、とますます強く思うようになりました」と話す山本さんは、現在インターン期間を終了し、日本へ帰国後は就職活動を開始する予定だそうだ。

「会社組織でインターンとして働き、何事においても自分の姿勢や態度がいかに大切かということを再確認しました。日頃の業務への取り組み方から取材などの機会を頂けたことは、とても意義のある経験でした。周囲から認められ信頼されて初めて、人は社会や組織の中で自分の場所ができるのだと思います。信頼されなければ、望む場所にいることができないな、と。そして自信や願望をしっかり持つこと、ポジティブな言葉を使って人と接することなど、オーストラリアでのインターンシップを通して学んだことはたくさんあります。海外に出て語学を修得したことで活動範囲も広がり、自分が今まで大学という『1つの場所』にいたことに気付いたと同時に、両方の環境で得たものも客観的に認識しました」

日本国外でのインターンシップで、就業経験だけでなく多くの学びを得た山本さん。彼の「望む場所」がどんな形となっていくのか、今後が楽しみだ。

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