2014年10月 ニュース/コミュニティー


見事優勝に輝いた永野氏©Peter Hislop

日本人が優勝、豪国際ショパン・コンペティション

第2回オーストラリア国際ショパン・コンペティションが9月15~21日、首都キャンベラのオーストラリア国立大学音楽院で開催され、日本人ピアニストの永野光太郎が優勝した。

ロシアのダリア・カメネヴァが2位、ウクライナのエリーナ・アクセルラドが3位だった。同コンペティションのラリー・シスキー理事長は「参加者の誰もが素晴らしい演奏だったが、永野氏の演奏は群を抜いて秀でていた」とコメントしている。

永野氏は1988年生まれ。東京都八王子市出身。2007年に東京都立芸術高校ピアノ科を卒業。これまでにも日本国内外のコンクールにて優勝や上位入賞を果たしている。



当日はハーバー・ブリッジも封鎖され、ランナーのために解放された。

日本人選手が健闘 シドニー・マラソン開催

9月21日に行われたシドニー・マラソンには全コースあわせて約3万4,000人が出場。昨年を上回る参加者数となった。今年も約400人ほどの日本人がエントリーをし、上位入賞者にも多くの日本人選手が名を連ねた。フル・マラソン(42.195キロ)のタイムでは、男子4位に宇賀地強(コニカミノルタ)、6位に長谷川淳(SUBARU)、女子の3位に矢野由佳(キヤノン)、5位に佐藤由美(鶴岡市体育協


フル・マラソン女子タイムで2年連続優勝を飾ったビルクタイト・デゲファ選手

会)。またハーフ・マラソン(21.975キロ)でも、女子1位に中村瑠花(東京農業大学)、6位に伊藤恵梨(名古屋シティマラソン代表選手)が入賞した。フル・マラソンの1位はそれぞれ男子ゲボ・ガメダ(エチオピア)、女子ビルクタイト・デゲファ(エチオピア)であった。


10月5日、夏時間が始まる

NSW、VIC、TAS、SAの4州とACTで10月5日、夏時間(デー・ライト・セービング)が始まる。午前2時が午前3時へと1時間早まる。終了は2015年4月5日。QLD州、WA州、北部準州は、今年も採用しない。



8月13日、アラブ首長国連邦のアル・ミンハド空軍基地で、支援物資投下作戦に参加する豪国防軍兵士を激励するトニー・アボット首相(Photo: Australian Defence Force)

在シドニー日本国総領事館からのお知らせ

9月12日、アボット・オーストラリア首相は、オーストラリア国内のテロ警戒レベルを「中位(Medium)」から「高位High)」に引き上げた旨を発表しました(注:テロ警戒レベルは上から「Extreme」「High」「Medium」「Low」の4段階があり、「高位」(High)とは、テロの攻撃の可能性が高い(likely)ことを意味します)。同レベルが「中位」から「高位」に変更されたのは、2003年に同制度が導入されて以来初めてです。

アボット首相は、今回の脅威レベルの引き上げは、特定の攻撃計画の証拠に基づくものではなく、オーストラリア国内でのテロ攻撃の可能性上昇を指摘する一連の証拠に基づくものであり、治安および諜報機関はテロ集団に関与するオーストラリア国民の増加を懸念している旨、述べております。

つきましては、オーストラリアに渡航・滞在されている方は、各種報道やオーストラリア政府国家安全保障のウェブサイトなどで最新情報の入手に努めるとともに、テロの標的となりやすい場所(政府・軍・警察関係施設、公共交通機関、観光施設、デパートやイベント会場など不特定多数が集まる場所)を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察したら速やかにその場を離れるなど、安全確保に十分注意してください。

また9月25日、外務省では渡航情報(広域情報)として、イスラム過激派組織による脅迫メッセージ発出に伴う注意喚起を発出いたしました。豪州にも関係するのでお知らせいたします。

また9月25日、外務省では渡航情報(広域情報)として、イスラム過激派組織による脅迫メッセージ発出に伴う注意喚起を発出いたしました。オーストラリアにも関係するのでお知らせいたします。概要は以下のとおりです。

22日(日本時間)、シリア・イラクにおいて活動するイスラム過激派武装組織イラクとレバントのイスラム国(ISIL)は、米国を始めとする「連合」によるISILへの攻撃を批判するとともに、欧州、米国、オーストラリア、カナダ、モロッコ、アルジェリア、ホラサーン(注:アフガニスタンなどの地域の旧称)、コーカサス、イランなど世界の(スンニ派)イスラム教徒に対して、米国、フランス、オーストラリア、カナダをはじめとする対ISIL連合諸国の国民を軍人、民間人問わず攻撃するよう扇動する声明を発出しました。

また、上記声明の後、アルジェリアでは、ISILへの支持を表明しているイスラム過激派武装組織が、拉致したフランス人の解放と引き替えにISILに対する軍事作戦を停止するよう、仏政府に要求しました(9月24日付けスポット情報「アルジェリア:イスラム過激派武装組織による仏人誘拐事件の発生に関する注意喚起」参照)。さらに、報道によれば、23日フィリピンにおいて、別のイスラム過激派武装組織が、身代金を支払うとともに米国への支援をやめなければ人質のドイツ人を殺害する旨、独政府に警告しました。

こうした中、アラブ5カ国と共にシリア内のISILなどの拠点に対して空爆を開始した米国政府は、上記も踏まえ、アルジェリア、ヨルダン、レバノンの自国民に対する注意喚起を発出しています。

ついては、海外に渡航・滞在される方は、以上の状況に十分注意し、テロ事件や不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の関連情報の入手に努めてください。公共の場所に滞在する際や交通機関利用時には周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなど安全確保に十分注意を払ってください。

テロ対策に関しては、以下も併せて御参照ください。
(1)パンフレット「海外へ進出する日本人・企業のための爆弾テロ対策Q&A」
(2)パンフレット「海外旅行のテロ・誘拐対策」(www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.htmlに掲載)

■オーストラリア政府国家安全保障のウェブサイト
www.nationalsecurity.gov.auSecurityandyourcommunity/Pages/NationalTerrorismPublicAlertSystem.aspx
■外務省海外安全ホームページ
①オーストラリアにおけるテロ警戒レベルの引き上げに伴う注意喚起
Web: www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo.asp?infocode=2014C325
②イスラム過激派組織による脅迫メッセージ発出に伴う注意喚起
Web: www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo.asp?infocode=2014C335


第8回 井上靖賞授与式および特別プログラム開催

オーストラリアとニュージーランドにおける日本文学研究と研究者に対する奨励を目的に、2008年に井上靖記念文化財団を中心に創設された「井上靖賞」が、今年で第8回を迎える。授与式では受賞者発表のほか、高岡総領事およびシドニー大学代表者挨拶、受賞者講演が執り行われる。そのほか、特別プログラムとして、井上靖原作の松竹映画「我が母の記-Chronicle of My Mother(英字サブ・タイトル)」の上映。井上靖賞合唱隊のメンバーを中心に新たに結成された合唱隊「さくら合唱団」の合唱などが予定されている。

■第8回 井上靖賞授与式
日時:10月31日(金)6PM(6:20PM開始)~9:30PM
会場:シドニー大学構内 Auditorium(Lecture Theater)
Charles Perkins Centre
料金:無料(ただし予約必須)
予約・問い合わせ:inoueyaward@gmail.com




オーストラリア慰霊碑に礼拝。武官と高校生

20回目の英連邦戦没捕虜の追悼式 
横浜で200人が平和の祈り

8月2日朝、横浜市保土ヶ谷区狩場で、オーストラリア、ニュージーランド、オランダ関係者と日本人が集まって、墓参りを行った。英連邦墓地には、日本各地の捕虜収容所で強制労働や栄養失調で亡くなった約1,800人の霊が眠っている。約200人の参列者は猛暑のなかで、キリスト教式の追悼の祈り、讃美歌、献花が約1時間続いた。

毎年8月の第1土曜日に催されているが、戦後50年の1995年8月5日、タイ・ビルマ国境鉄道建設で英軍捕虜の通訳をつとめた永瀬隆氏(故人)と国際基督教大の斉藤和明教授(故人)、青山学院大の雨宮剛名誉教授の3人が提唱して始まった。

追悼の言葉を述べた関田寛雄牧師は、「戦争の加害と被害の苦しみを忘れるな(中略)他国の力に依存する『集団的自衛権』という武力による抑止力でなく、正しい歴史認識と平和外交に徹するのが最善の抑止力を生む。平和を実現する人として努力しよう」と呼びかけた。

80歳になる雨宮剛さんは20年前、どうやって追悼礼拝を始めたらよいかと思案したが、永瀬さんが「3人いれば十分や」と言って始まった。第1回出席者は100人だった。「20回目の今、大変嬉しいことに、戦争を知らない若い世代のボランティア30人が志を引き継ぎ、永瀬スピリットは生きている。永瀬、斎藤の2人は故人なのだが、見守ってくれている」と語り、拍手がわいた。

礼拝には英連邦代表として在日ニュージーランド大使館付武官アンソニー・ヘイエス海軍大佐と、駐日オランダ王国大使館付武官ヴィレム・フェルミューレ海軍大佐が出席。フェルミューレ大佐は「私の祖母はインドネシア・スラバヤで日本軍に捕われ、夫はジャワ海で雷撃され、捕虜になったが生きのびた」と個人的な経験を披露。墓地の霊廟には21人のオランダ人戦争捕虜のお骨が入っている。墓地管理者に感謝する、と大佐。ニュージーランドのヘイエス大佐は、墓地の記録集を書いたPOW研究会(笹原妙子事務局長)に謝意を表した。

参列者は式後、墓地内に点在するオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、インド・パキスタン捕虜の墓地めぐりをして、慰霊。ニュージーランドとオーストラリア・カウラの日本兵墓地を定期訪問している男声合唱団コールファーマーが、オーストラリアPOWの墓前でワルチング・マチルダを歌った。(文・写真=横浜・青木公)


UNSW大学が開催、学生による研究発表会

ニュー・サウス・ウェールズ(UNSW)大学は10月31日、日本研究専攻生による公開研究発表会を行う。
 この発表会は、同大学の日本語専攻の学生が、シドニー在住の日本人を招待し、日本に関連するテーマについて発表するもの。発表会の後はレセプションが行われる。出席を希望される場合は、10月26日までに以下アドレスまで問い合わせを。

■2014年UNSW大学の学生による研究発表会
日時:10月31日(金)受付開始3:45PM、4PM~7PM
会場:UNSW大学キャンパス内
Email: jcapstone2014@gmail.com(担当:岡本実行委員長)
Web: www.unsw.edu.au



今後の日豪関係を中心に講演する今村公使

「今後の日豪関係」をテーマにセミナーを開催

シドニー日本商工会議所(会頭=中舛貴信、キヤノン・オーストラリア)の企画委員会(委員長=石原均、日立オーストラリア)は8月25日、ジェトロ・シドニー事務所で「総理訪豪および日豪EPA署名を踏まえた日豪関係」をテーマにセミナーを開催。62人が参加した。

セミナーは、在オーストラリア日本国大使館の今村朗公使をスピーカーに迎え実施。今年7月に安倍総理がオーストラリアを訪問し、日豪2国間関係の強化に向けた議論が行われ、日豪両首脳による日豪経済連携協定(EPA)が署名されるなど日系企業のビジネスにも関わる進展があったことから、講演は今後の日豪関係や豪州におけるビジネス環境の改善を中心に、行われた。



2年連続の優勝を飾った榊原爽(さや)さん


表彰式の模様©Kenichi Inomata

15歳の日本人ライダーが2年連続優勝

オランダのロッテルダムで7月に行われた、BMXの世界選手権「2014 UCI BMX世界選手権大会」で、榊原爽(さや)さん(15)が優勝した。爽さんが本大会で優勝を飾るのは、前年に続きこれで2年連続。世界各国55人の強豪選手たちとの試合を、予選からすべて1位で勝ち抜くという快挙をあげての優勝となった。昨年からオーストラリア・チームの1員として出場しているお兄さんの榊原魁(かい)さん(18)は、ジュニア・エリート・カテゴリーで順調に勝ち進んでいたものの、隣りのライダーに接触され転倒。惜しくも準決勝進出を逃した。



ゲストの伊藤嘉祐氏

企業ネットワーク定例講演会
「起業してから25年の歴史から学ぶこと」

企業ネットワーク・インクは、10月14日、企業ネットワーク定例会を開催する。今回はBONZA Australia 代表の伊藤嘉祐氏をゲスト講師に招き、「起業してから25年の歴史から学ぶこと」をテーマに講演が行われる。

日時:10月14日(火)6:15PM~9:30PM
会場:SMSA (Sydney Mechanics’ School of Arts), Level 1 280 Pitt St., Sydney
開場:6:15PM~9:30PM



はたかぜの乗組員たち

■コラム「ダーウィンからの便り」

「はたかぜ旋風」

オーストラリアほか13カ国を含む多国間海上共同訓練カカドゥ14に参加するため、自衛隊の護衛艦「はたかぜ」がダーウィンにやってきました。まずは2年前の「しまかぜ」と同じくダーウィン市内にある慰霊塔で、ダーウィン市長や北部準州多文化共生大臣の参加のもと献花式を行いました。

その後梅崎艦長の発案で、日本人墓地の清掃を行ってくれることに。ダーウィンにはナマコや真珠貝採取のため多くの日本人が移民し、コミュニティを作っていました。戦時中は民間の日系人も敵国人として収容されたので、戦後にはダーウィンに住む日本人はほとんどおらず管理の方以外訪れる人はいないのです。自衛隊の方々の清掃ぶりは装備を含め徹底しており、あれほどにきれいになった日本人墓地を見たのは初めて!というほどの美しさでした。その後お墓を水で清め、お花、お線香まであげていただき、墓地に眠る方々は久しぶりの日本式お墓参りを懐かしく思ったことでしょう。

また、はたかぜの皆さんには地元の豪日協会交流を深めていただき、艦上見学ではランチをふるまっていただきました。海上自衛隊のカレーというのは最近では海外までその噂が広まっており、希望者が多くすぐに満席。

豪日協会をはじめ地元の人々は、当初はたかぜを歓迎するはずだったのが、逆に乗組員の皆さんの素晴らしいホスピタリティに感激させられるという結果に。

本来の目的である多国間海上共同訓練はといえば、ネット上で参加艦艇の海上編隊をはたかぜが先導するかっこいい写真が話題になるなど、日本の存在感、それから日本の海上自衛隊と豪海軍の協力体制が強化された訓練となったようです。

無事訓練も終わったダーウィン出港の朝、第2次世界大戦時にダーウィン港で亡くなった人々のための洋上献花を行うことに。こちらの式は艦上で行うということもあり豪メディアも入る大きなものとなりました。梅﨑艦長と北部準州豪日協会の会長、ブレスナハンさんとともに先の大戦で命を落とした人々の慰霊、日豪友好を誓いました。日本からはたかぜ艦長、豪側からはフリゲート艦シドニーの艦長が1つの花輪をともに捧げたのが印象的でした。シドニー、ブリンマン艦長の「オーストラリアと日本両国、そして市民や軍人すべての犠牲者に思いをはせる機会となりました」という言葉が日豪の和解が進んでいることを感じさせます。


ダーウィン港慰霊祭の様子(写真提供=海上自衛隊 撮影:「はたかぜ」星3曹)

そしてさらに出港後、1942年1月20日にダーウィン港封鎖のための機雷を敷設する作戦を遂行中、豪軍の攻撃を受けて沈んだ潜水艦伊124号の乗組員の慰霊を行いました。これをフェイスブックやブログで事前告知したところ、乗組員のお孫さんが連絡をくださり「はたかぜの皆様に心より感謝します」というメッセージを頂きました。梅崎艦長より「この慰霊の様子をご遺族の方にお知らせし、今度も豪軍との共同訓練のために来る船にも申し伝えて洋上慰霊を引き続き行いたい」と、地元に住む日本人としては嬉しいお言葉をいただきました。

訓練に、地元貢献に、と大活躍だったはたかぜの皆様ありがとうございました。ダーウィンという日本との関わりが深い土地から、さらなる日豪友好が深まった“はたかぜ旋風”でした。

平山幸子
元北部準州政府多文化共生アドバイザー、2006年会計学修士取得のため来豪。2013年チャールズ・ダーウィン大学にてMBA取得



会場では日本式の鏡開き、乾杯も執り行われた


左から、練習艦隊司令部航空幕僚の荒武さん、練習艦せとゆき艦長の東さん、 練習艦かしま副長の小野さん

海上自衛隊の練習艦「かしま」ほか3隻
シドニーに寄港

9月11日朝、練習艦「あさぎり」「せとゆき」および護衛艦「かしま」の3隻が、シドニーのウルムル地区に寄港した。これらの練習艦は、海上自衛隊初級幹部の遠洋練習航海の一環として、約5カ月をかけて13カ国を航海する。

寄港初日には現地での友好親善のため、高岡正人在シドニー日本国総領事と練習艦司令官の湯浅秀樹海将補の共済で、艦上レセプションが開催された。レセプションにはNSW州政府関係者、豪州海軍幹部ほか、東日本大震災の復興支援活動に協力したロバート・マクニール消防士など約200名が参加した。

高岡総領事は歓迎挨拶でシドニー寄港への感謝を述べつつ、安部総理の豪州訪問は日豪関係をさらに特別な関係へとつなげる歴史的な訪問であったこと、また、日豪経済連携協定(EPA)署名をはじめとする経済や安全保障分野などで日豪関係がより緊密になっていることについて述べた。



古川浩孝教授と作品

2つのグラスを花器として生けられた斬新な作品

いけばなインターナショナル・シドニー、
ランチョン・イベント盛況

9月12日、シドニー市内「ザ・メンジーズ・シドニー」でいけばなインターナショナル主催の毎年恒例のランチョン・イベントが開催された。今年は池坊中央研修学院教授であり、海外への積極的な活動をしている古川浩孝氏を日本からゲストとして招き、参加者は約100人に上った。1462年に始まった池坊は大胆で斬新なスタイルで知られている。会場で行われたデモンストレーションは、ユーモアあふれる古川氏のトークで笑いに満ち、さらに次々と作品を仕上げる技術とセンスに参加者は圧倒されていた。作品の多くは立花新風体という基本を大切にしながらも斬新さを取り入れた作品とのことだが、中でもロリポップと毛糸玉を使用した作品に訪れた参加者たちは歓声を上げていた。



1946年ごろのスープ給食を再現

海外日系人協会が横浜で

「ララ物資」を、ご存知だろうか。敗戦で日本が貧しかった1946年6月から、日本の都市部の小学校の子どもたちに北米、南米の日本人や白人の宗教団体から贈られた脱脂粉乳や学用品、衣料品、石けんなどの物資のこと。ララとはLicensed Agencies for Relief in Asiaの略称、海外事業運営篤志団体アメリカ協議会で、日本、沖縄、朝鮮が対象だった。

海外日系人協会は8~10月、国際協力機構(JICA)横浜の海外移住資料館で展示会と見学ツアーを行っている。8月19、20日には試食会を開いて約60人が参加した。1946年末、東京都内の小学校で出されたものを再現したメニューで、大根と人参をいちょう切りにして、ゆでたマカロニと混ぜ、脱脂粉乳(スキムミルク)で煮て、鶏がらで味を整えたもの。

戦後生まれの参加者も、おわんからスプーンで試食。実際にララ給食を食べた世代も、当時を思い出しながらスープをすすった。主菜のご飯やコッペパンは、子どもが持ってきたといわれるが、実際にはクリーム・スープだけだったという。現在の学校給食の原型といえる。

これらララ物資の贈り主の20%は、海外日系人。戦時中、拘留され強制収容所にいた日系人に対して、国際赤十字を通して日本政府が食料を送った。そのお礼として、貧しい日本人に贈り始めたという経緯がある。

ララ物資を贈った日系社会のリーダーは、サンフランシスコ在住の浅野七之助さん(故人)で、シアトル、NY、シカゴ、ホノルル、トロント、サンパウロ、リオデジャネイロ、ブエノスアイレスの日系人が次々に参加。その厚意に日本の国会は3回も感謝決議をしている。

ララ物資への感謝記念碑は、JICA横浜近くの横浜新港埠頭にあり、「ララの品つまれたる見てとつ国のあつき心に 涙こぼしつ」という香淳皇后(昭和天皇の后)の和歌が刻まれている。(文・写真=横浜・青木公)



内田真弓さん

東京・新宿でアボリジニ画展

メルボルン在住22年の内田真弓さんが、9月10日から1週間、東京・新宿の伊勢丹百貨店ギャラリーでアボリジニ展を開いた。昨年についでの展示即売会で、多くのオーストラリア愛好者が鑑賞。中央砂漠地帯のアボリジニ画家がアクリル板に描いたドリームタイム風の色鮮やかな作品が展示されていた。

コーディネーター役の内田さんが集めたのはエミリー・ワングワレや、グロリア・ペチャウといった代表的な女性作家45人の作品で、総数は58点に上る。絵のサイズにもよるが、1点30~40万円の値札がついていた。最高は194万円。首都圏外からの愛好者も来場。内田さんは、来年以降も続けたいという。(文・写真=東京・青木公)


名古屋港がシドニーで懇談会を開催

名古屋港管理組合は9月11日、シドニー市内ヒルトン・ホテルで懇談会を開催した。今回の懇親ディナーは、経済交流と名古屋港利用促進のプロモーションを目的に行われたもので、名古屋商工会議所や名古屋港など日本からは30人が参加したほか、オーストラリア国内からも商社や銀行などの日系企業から60人が招待された。
 懇談会は、名古屋港利用促進使節団長を務める高橋治郎氏の挨拶にはじまり、副団長の近藤隆之さんが名古屋港についてのプレゼンを行い、名古屋港の魅力を語った。


「和食」テーマに海外日系人大会

海外日系人協会は、10月22~24日に東京・憲政記念館で各国の日系人代表150人が出席して、第55回大会を開く。特別講演として、NPO法人日本料理アカデミー副理事長、栗栖正博氏による、「和食に息づく日本の美意識」。ブラジル文化福祉協会の和食普及委員会の小池信也委員長による「海外で受け入れられ進化する和食文化」があり、映画「This is washoku」が上映される。
 あわせて在日日系人のこ子ども発表会がある。 (東京・青木公)


SBSラジオ日本語放送10月のハイライト

SBSラジオ日本語放送は毎週、火曜、木曜、土曜の午後10~11時に番組を放送している。番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio 1」を選択する方法で聞くことができる。
 10月はアデレードから始まる今年の日本映画祭から、許斐雅文ディレクターに上映作品の一部について語ってもらうほか、メルボルンで開催されるスプリング・レーシング・カーニバルの紹介などを予定している。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese
Facebook: www.facebook.com./SBSJapanese


■新刊紹介

『オーストラリア会社法概説』


日系企業がオーストラリア投資活動をするにあたって必要な情報をまとめた概説書、『オーストラリア会社法概説』が発行された。オーストラリア会社法は、日本の金融商品取引法、破産法などが定める規制や手続きについても規定しており、その射程範囲が極めて広い。そのため、オーストラリアと日本の会社法の用語や概念にからんだ細かい権利義務には「見えない壁」となる違いが存在している。本書では、日本、豪州および米国(ニューヨーク州)で弁護士資格を有する著者が両国の実務経験を生かし、理論上・実務上の架橋を図る。

■「オーストラリア会社法概説」 
著者:加納寛之著
出版社:信山社
価格:11,000円



セミナーでは日本の観光地や日本文化の魅力が紹介された

日本の自治体がシドニーで観光PR

日本政府観光局は9月4日、日本の観光をPRする「Japan Endless Discovery Seminar 2014」をシドニーで開催した。旅行やメディア関係者が参加した。

同セミナーでは、日本の地方自治体や交通機関、宿泊施設、娯楽サービスを提供する企業がブースを設け、参加者にサービスや観光地の魅力を説明するとともに、沖縄県、広島県、和歌山県、富山県、高山市、東京都などの自治体が、さまざまなアクティビティーや観光名所、美食などに関するプレゼンテーションを行った。

また、実際に京都を旅したオーストラリア人旅行ジャーナリストのアリスター・ジョーンズ氏が、自身の体験を写真見せながら紹介した。さらに、日本文化の紹介を目的に極真空手の演武も行われた。

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