第68回 QLD 開幕

日豪サッカー新時代

第68回 開幕
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu

週末のこの街のどこかで、ローカル・サッカーの熱い闘いが行われている(筆者撮影)
週末のこの街のどこかで、ローカル・サッカーの熱い闘いが行われている(筆者撮影)

QLD州のローカル・サッカーのシーズンが幕を開けた。今月からシーズン開催中は、QLD版読者のローカル・サッカーへの関心を促すべく、ローカル・サッカー情報を、機会をとらえて発信していきたい。

初回は、QLD州サッカー・ヒエラルキーの頂点、州1部(豪州2部相当)リーグ・NPLクイーンズランド(NPLQ)。今年のNPLQを一言で表せば、“群雄割拠”。どこがタイトルを獲ってもおかしくない大混戦の様相だ。

昨年の覇者モートンベイに昨季の強さは無い。これまでNPLQを引っ張ってきたブリスベン・ストライカーズに往時の強さは見られない。オリンピックも、3季目の伊藤和也をケガで欠いて、大幅に若返ったチームで苦戦必至。そんな中で優勝争いを引っ張りそうなのが、毎年、堅調な成績を残してきたレッドランズ・ユナイテッドとゴールドコースト・シティ(今季よりパームビーチが改称)の両クラブ。他の有力チームがお互いに食い合うのを尻目に堅実に地力を発揮して上位に食い込むのは、地味ながらしっかりと勝ち点を積み上げる彼らのようなチームかもしれない。

一番のダーク・ホースは、極北のケアンズから参戦のFNQヒート。2年目を迎えた渡邊志門は今季から本職のCBでディフェンスの要の位置に立つ。新戦力もチームにフィットして、健闘するも他の強豪と地力の差を埋めきれず中位に沈んだ昨季より戦力は確実に上がっている。過酷なアウェーで2連勝と最高のスタートを切ったヒートが、その名の通りに戦国NPLを加熱する存在になっても驚きはない。

話題性では、ブリスベン・シティ。何といっても、このオフに就任したジョン・コズミナ監督の存在が大きい。毎週のAリーグ中継に出演するコズミナは、NSL末期、Aリーグ草創期の名物監督。そんな豪州サッカー界の大物がブリスベンの古豪復活のタクトを振るうことになったことで注目が集まる。

今季は、昨季王者のモートンベイ、レッドランズ、ゴールドコースト、FNQヒート、この4クラブがファイナル進出と予想しておくが、果たしてどうなることやら。

このコラムを愛読いただく読者諸兄にお願いがある。ぜひ、今季のローカル・サッカー・シーズン、まずは1試合でいいのでNPLの試合に足を運んでみて欲しい。ローカル・サッカーの熱い息吹を体験して、サッカーの楽しさにあらためて気付かされること請け合いだ。


【うえまつの独り言】
ティム・ケーヒルの上海申花電撃退団。日本行きや豪州移籍の可能性もささやかれたが、噂の域は出なかった。結局は中国国内移籍で杭州緑城へ。またしても、英雄は戻らず。彼の引退までにAリーグでの雄姿は見られるのだろうか……。

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