日豪サッカー新時代(NAT)第80回「七人の侍」

日豪サッカー新時代

第80回 七人の侍
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu

地元紙のウェブ版でも大きく報じられた田代有三の入団。期待の大きさがうかがえる
地元紙のウェブ版でも大きく報じられた田代有三の入団。期待の大きさがうかがえる

書きたいことはいろいろあるが、1つしか書けない。このところ本紙が「NPL」を推すこともあり、やはりそことリンクをすべきだろうということで、今回はNSW NPL1(州1部/豪州2部相当)で活躍する日本人選手をダイジェストで紹介する。

先月号の“ひとり言”で既報の元日本代表のFW田代有三(34)。ウーロンゴン・ウルヴズの入団が決まった。期限ギリギリで移籍が成立し、正式サインまで時間が掛かったものの、Jリーグの第一線で長年生き残ってきた実力と存在感は、チーム内でも群を抜く。開幕戦は前線の頑張りで勝利に貢献、2戦目はチームとしては残念な結果も、試合終了直前に打点の高いヘディングで名刺代わりの1発を決めた。コンディションもコンビネーションも上がる今後の得点ラッシュを期待しよう。

“鉄人”は今季も静かに燃える。今年30歳を迎えるDF村山拓也(29)は、7季目のシーズンも若いサザーランド・シャークスの精神的支柱としてピッチに立ち続ける。今季も全試合完全フル出場で、念願のファイナル出場を期す。その村山と昨季から共に戦うのがMF梶山知裕(23)。高い技術に裏打ちされた自信あふれるプレーで、サザーランドの攻撃を仕切る司令塔。今季も既にゴールを挙げるなど、昨年以上の大活躍が期待できる。

名門シドニー・オリンピックで衝撃的なデビューを見せたのが、タイから豪州に新天地を求めてやってきたFW久保木優(27)。開幕戦2得点とチームを快勝に導いた小柄ながら切れのある動きと思い切りの良さで、得点王争いに名乗りを上げる。ちなみに、オリンピックに所属する安真也(アンジニャ)は、在日韓国人として日本で生まれ育った選手なので併せてチェックしたい。

ブラックタウン・シティーの小長谷勇太(23)は、昨季はシーズン途中からNPL2(州2部)でプレー。満を持して昨季の覇者との契約を勝ち取った今季は勝負の年だ。古豪シドニー・ユナイテッド58との契約を結んだFW新裕太朗(27)は、プレ・シーズンでテベスの上海申花と練習試合を行うなど、充実した準備で開幕を迎えた。トリを飾るのは、MF関谷祐(24)。今季もAPIAライカートの欠かせない選手としてプレーするが、持ち前の安定感で、もはや昨季から恒例となった感のあるベスト・イレブンに開幕戦から選ばれた。

駆け足で紹介したNPL1の「七人の侍」。ぜひ、お近くのスタジアムに足を運んで生でチェックして頂きたい。


【うえまつの独り言】
W杯最終予選の大事な2試合を控えたサッカルーズは、ベテランのダニー・ブコビッチや弱冠18歳のライリー・マクグリーが抜擢されるなど国内組にも目を配った人選となった。メンバーはともかくとして、求められるのは結果。アウェーでイラク、ホームでUAE、嫌な感じだがきっちり勝ち点を積み上げたい。

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