第47回 QLD 群雄

 

第47回 群雄

文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


ふらっと、ローカルクラブの試合を観に行くのも面白いものだ(筆者撮影)

ブリスベン・プレミア・リーグ、通称BPLが今、面白い。

このBPL、Aリーグをトップ・リーグとするこの国のサッカーのヒエラルキーでは、実質3部という計算。全豪各州にナショナル・プレミア・リーグ(NPL)というトップ・リーグがある以上、各州のローカル・リーグは州○部とカウントする方が通りがいい。その意味でBPLは州2部となる。

そんな些事は、どうでも良い。QLD州2部のBPLが今、面白いという話だ。

BPLでは、とにかく多くの日本人がプレーしている。12チーム編成のBPLで、筆者が確認した範囲で日本人が所属していないのは1チームだけ。実に11チームに述べ20人を超そうかという数の日本人選手がプレーしている。そして、そのほとんどが主力としてチームに大きな貢献を見せているのだ。

外国人枠の制限がないBPLには、日本人8人が所属するノース・スターFCのようなケースもある。シーズン当初は日本人選手が3人所属していたノース・スターだが、成績不振で開幕から指揮を執っていた監督が解任されると主力の多くが流出。BPL残留の目標達成のためになりふり構わないクラブは、キャプテンの三上隣一を介して、多くの即戦力の日本人選手を獲得することにチーム再建の可能性を賭けた。

このノース・スターのケースは特殊なケースだが、日本人が複数名所属するのは、BPLでは珍しいことではない。各節6試合の対戦が組まれるBPLだが、そのうちの5試合で、ほぼ常時「日本人対決」が実現している。

これだけ増えても、不思議と「日本人が多過ぎる」と言ったネガティブな声は聞こえてこない。これは、日本人の高いテクニック、特有の勤勉性などが、チームに受容され高く評価されている証左だ。確かにBPLレベルでは、ボールをきちんと止める、パスを出す・受けるといった基本的動作の確実性は、ローカル選手に比べて日本人選手に1日の長がある。彼らの高いプロ意識は、しばしば、チームメイトにも驚かれるという。

最近、BPLの試合では日本人選手を応援する日本人ファンの姿が散見されるようになった。筆者が、直近で訪れたノース・スター対UQの対戦でもスタンドには多くの日本人が見られた。同時にその試合のピッチ上では両軍合わせて8人の日本人が同時にプレーした。異国のセミプロ・リーグのピッチに8人の侍—何とも非日常的な空間が現実のものとなった。

日本人選手が群雄割拠する戦国BPL、ぜひ、生観戦をお薦めしたい。


【うえまつの独り言】

サッカルーズの23人が決まった。ポスタコグルー監督の強い信念に基づいての人選の結果残った精鋭だけに、グループ内のアンダー・ドックとは言えど、世界をあっと言わせるような結果を望みたいものだ。頑張れ、サッカルーズ!

 

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