競泳NSW州オープン選手権2016/今年も日本勢が大活躍!

今年も日本勢が大活躍 ニュー・サウス・ウェールズ州オープン選手権

競泳のニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州オープン選手権は3月4~6日、シドニー近郊のオリンピック・パーク・アクアティック・センターで開催された。今年は、リオデジャネイロ五輪女子200m平泳ぎ代表の渡部香生子(JSS立石/早稲田大学)を含む18人の日本人選手が参加。オーストラリアをはじめ10カ国以上から強豪選手が参戦する中、日本チームは今年も多数の試合で表彰台に上がる好成績を収めた。(文中すべて敬称略)文・写真=小副川晴香

NSW州オープン選手権大会ハイライト

3月1日に現地入りした日本チームは、シドニー郊外のグランビル・スイミング・センターで2日間調整を行った。4月には五輪の代表選考会を兼ねる日本選手権を控え、各選手とも練習に気合いが入る。日本選手権前の最後の実戦となる今大会に向けて、それぞれが士気を高めていった。

日本男子が表彰台を独占

大会初日、日本チームは好調なスタートを切った。男子200mバタフライでは幌村尚(ナイスSP/西脇工業高校)が1分55秒81で首位。幌村に続き、寺田拓未(スウィン大教いわき/湯本高校)が2位、猪狩雄哉(東北学院高校)が3位、居合良介(横浜サクラ/桐光学園高校)が4位と、日本男子が1~4位を独占する快挙となった。

女子400m個人メドレーでは予選をトップ通過した露内若葉(東洋大学)が4分42秒07で優勝。男子400mメドレー・リレー(吉田冬優/渡辺隼斗/幌村尚/天井翼)は、3分41秒14で1位。女子400mメドレーリレー(渡部香生子/宮坂倖乃/小林奈央/露内若葉)は4分11秒61で2位だった。

王者対決、女子200m平泳ぎ

大会2日目の5日、最終種目の男子800mフリー・リレーで日本チーム(小松巧/吉田冬優/天井翼/溝畑樹蘭)が金メダルに輝いたほか、日本勢は個人3種目、リレー2種目で銀メダルを獲得した。

男子200m個人メドレーでは、溝畑樹蘭(コナミ西宮/報徳学園高校)がラストの自由形で猛烈に追い上げ2位につけた。2分00秒07と自己ベストを更新し、トップの選手との差は0.03秒差。男子100m平泳ぎでは、今大会で男子キャプテンを務めた渡辺隼斗(日本体育大学)が1分01秒31で2位だった。

女子200m平泳ぎは、昨年7月にロシア・カザンで行われた世界水泳選手権王者の渡部香生子と、世界記録保持者のリッケ・ぺダーセン(デンマーク)の直接対決に注目が集まった。両選手は前半、ほぼ同着で折り返したが、ぺダーセンが最後まで粘り2分23秒55で優勝。渡部は2分24秒04で2位だった。

男女混合200mメドレー・リレー(渡部香生子/戸澤潤也/寺田拓未/中野未夢)、女子800mフリー・リレー(小林奈央/露内若葉/中野未夢/渡部香生子)はともに2位を記録した。

この日は、高岡正人・在シドニー日本国総領事も応援に駆けつけ、日本チームの活躍の行方を見守った。女子200m平泳ぎの表彰式では、高岡総領事が2位の渡部にメダルを授与した。

地元の実力派選手も活躍

いよいよ大会最終日となった6日、日本チームは計5個のメダルを獲得。女子200mバタフライでは、中野未夢(アクシー東/長岡大手高校)が2分11秒53で3位。男子100mバタフライでは、幌村尚が53秒14で3位だった。男子200m平泳ぎは、渡辺隼斗が2分11秒43で2位。前日の100m平泳ぎに続き、表彰台に上がる快挙となった。

女子200m個人メドレーでは、渡部香生子がロンドン五輪の銀メダリスト、アリシア・クーツ(オーストラリア)に屈したものの2分11秒92で2位。女子400mフリー・リレー(渡部香生子/露内若葉/中野未夢/小林奈央)は2位だった。

8月のリオデジャネイロ五輪を控え、地元オーストラリアの選手たちにとっても真剣勝負となった今大会。最終日の女子200m自由形では、ロンドン五輪の銅メダリスト、ブロンテ・バラット(オーストラリア)が1分55秒95と好記録を残した。リオ五輪まであと4カ月。競泳界の未来を担う若い選手たちの活躍に、今後も目が離せない――。

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今年も熱戦が繰り広げられたNSW州オープン選手権。真剣なまなざしで試合に挑んだ選手たちも、プールサイドではリラックスした表情を見せていた。また、日本チームの活躍をひと目見ようと会場には、オーストラリア在住の日本人も応援に駆けつけた。







インタビュー 「期待に応えたい」渡部香生子


大会初日、リオ五輪代表選手の渡部香生子を直撃。今大会の抱負と今後の展望を聞いた。

――現在のコンディションは?
 冬場から調子があまり良くなかったのですが、2月に日本で行われたコナミ・オープンから段々と調子が上がってきています。

――今大会を通じての意気込みや目標は?
 コナミ・オープンのタイムを上回ることが目標です。今大会は4月に行われる日本選手権前の最後のレース。大会を通じて今後につながる課題を見つけていきたいですね。

――2年前のNSWオープンでは、200メートル個人メドレーで当時の日本記録を樹立するなど、渡部選手にとって同選手権は「相性が良い大会」と伺いましたが、実際のところは?
 普段は日本国内で日本人選手としか泳ぐことがない中、NSW州オープンは現地で活躍するオーストラリア人選手らと戦うことができ、非常に刺激を受けるので、そういった面では楽しい大会です。

――4月の日本選手権に向けて強化していきたいところは?
 200m平泳ぎは、昨年、一昨年から目指している日本記録を出したいです。それには全てのラップで35秒台を出していくことが課題。100m平泳ぎでは、前半のスピードがまだ足りないので、そこを強化していきたいです。

――渡部選手の活躍を応援するオーストラリア在住の日本人に、ひと言メッセージをお願いします。
 海外でレースをする中で、日本人の皆さんが応援に来てくれるだけで「心の支え」になります。観客席から日の丸の旗が見えただけで、うれしく思うので、少しでも良い泳ぎをして、観客の皆さんの期待に応えたいです。

渡部香生子(わたなべかなこ)プロフィル
1996年11月15日生まれ、東京都出身。4歳から水泳を始める。2012年にロンドン五輪初出場。昨年ロシアで行われた世界選手権の200m平泳ぎで金メダルを獲得し、今年8月のリオ五輪代表に内定。女子競泳界の若きエースとして注目を集めている。

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