Go! ワラビーズ in Japan「注目の移籍発表をリポート!」

Go! ワラビーズ in Japan

日本ラグビー界では現在、オーストラリア、ニュージーランドなど世界の強豪チームでの代表経験を持つ選手が多数プレーしており、日本のレベルアップにひと役買っている。そこで、かつて豪州で活躍し、現在は日本に舞台を移した元ワラビーズの選手たちについて日本からリポートする。文=山田美千子/写真=山田武

注目の移籍発表をリポート!

また海外選手の加入発表の季節が到来。毎年のことながら、お目当ての選手がやって来るのか否かドキドキしてしまうのだが、今年はまさにそのドキドキが頂点に達する、いや、突き抜けてしまう発表があった。日本ラグビー界の今後にさらに目が離せなくなりそうだ。

TLのパナソニックといえば、現在ロビー・ディーンズ氏(元ワラビーズHC)が率い、ダニエル・ヒーナン選手とベリック・バーンズ選手が所属する強豪チームなのだが、そのパナソニックにワラビーズのデイヴィッド・ポーコック選手の加入が発表されたのだ。来季の休養が発表され、その去就がとても気になっていたのだが、まさか日本という選択肢があったとは。今から楽しみで仕方がない。また、サントリー・サンゴリアスには、あの男が帰ってくる。ジャッカルの名手、ジョージ・スミス選手だ。オーストラリア・ラグビー界の至宝2人のマッチ・アップがTLで見ることができるかと思うと心躍る。さらにサントリーにはワラビーズのキャップ16を持つクリスチャン・リアリイファノ選手も加入する。SOのベテラン選手が抜けた今、新加入の彼にもレギュラー取りのチャンス大である。

一方、日本からオーストラリア、そしてフランスへと活躍の場を広げようとしているのが、レッズの五郎丸歩選手。その移籍先はフランスのトゥーロンだ。トゥーロンといえば世界中の代表選手が集う強豪チームであり、オーストラリアからもマット・ギタウ選手、ドリュー・ミッチェル選手、クエイド・クーパー選手、ジェームズ・オコナー選手らが移籍している。五郎丸選手にとってはチーム内で勝たなければ試合出場もかなわない大きな挑戦となる。五郎丸選手の今後に期待を持って見守りたい。

6月はテスト・マッチ・シーズンとなり、スーパー・ラグビーは小休止。その直前の5月、サンウルブズは相次いでオーストラリア・チームとの試合に挑んだ。日本で行われたのが、5月7日のフォース戦で、1勝チーム同士の対決となった。

ゴールデン・ウィーク終盤の土曜日、快晴とあって秩父宮ラグビー場はほぼ満員に見えた(主催者発表観客数1万6,885人)。メイン・スタンドの中央前方にはオーストラリアからやって来たと思しきフォースの大応援団が陣取っていた。

最初にピッチに姿を見せたのはフォース。その先頭にはキャプテンのマット・ホジソン選手だ。続いてサンウルブズ、キャプテン堀江翔太選手の姿があった。試合開始4分、山田章仁選手がトライを決め、サンウルブズが先制。山田選手のトライ後、「あれ?」と思ったことがあった。発表では山田選手が14番、ジョン・スチュワート選手が11番だったのだが、山田選手の背番号が11番に見えた。直後、サンウルブズは自らのミスからトライを奪われ逆転を許した。それからしばらくゲームは続き、ひと区切りついたところで、ピッチの隅でゴソゴソと何かしている2つの人影を見つけた。そこには山田選手とスチュワート選手が決まり悪そうな表情でジャージを交換している姿があった。あまりお目にかかれない「アクシデント」だった。この日も山田選手のランは冴えを見せていたが、サンウルブズは敵陣に入ってからがつながらず、前へ前へという気持ちは伝わってくるが、良い攻撃のリズムができたところでミスが出てしまい、トライにつながらない。休み明けのサンウルブズは少し重たいように感じた。

この試合で注目していた1人がデイン・ハイレット・ペティ選手だ。彼を初めて見たのは2009年に日本で行われたジュニア・ワールド・チャンピオンシップだった。その後TLにも所属したが目立った活躍はなく、この試合で彼の見せ場はなかったものの、彼らしい姿を見ることができたのはうれしかった。マット・ホジソン選手も献身的なプレーで度々チームの危機を救う活躍を見せた。

試合後の記者会見に現れたホジソン選手は激しい戦いの後で傷だらけだったが、その姿が男らしく、頼もしく見えた。「タフなスケジュールの中でコンディショニングに成功した。アウェーで勝てたことは良いこと。今シーズン結果が出ていなかったところ、勝利につなげられたことはうれしい」と振り返った。マイケル・フォーリーHCも「負けが続くとプレーを恐れるようになる。今日のように勝つことが自信につながる。若い選手の出来も良かった」と、この勝利を評価した。昨シーズン、フォースに所属していた山田選手について質問が及ぶと、「才能もあって、ハード・タックラー。サイズは無いがアグレッシブな良い選手です。でも、山田選手と戦うのではなく、戦う相手はサンウルブズですから」と語った。

この1試合を見る限り、フォースがこれまで1勝しかできていないチームとは思えなかったが、主導権の握れない格上のチームとの試合では、この試合のような展開ができないということなのだろう。競るという意味ではサンウルブズの方が鍛えられているのかもしれない。両チームとも残すはあと3試合、内容の濃い試合を期待したい。

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