第2回 短期ビザの従業員に対する雇用主の義務とは?

敏腕弁護士ジョン・フラネリーの

オーストラリア・ビザ

ここだけの話

第2回   短期ビザの従業員に対する 雇用主の義務とは?

今回は、オーストラリアの一時滞在ビザ保持者を雇っている雇用主の皆さんの義務についてお話します。 雇用主は、短期ビザで働くスタッフに対する責任を負い、雇用に関連したオーストラリアの法律に従う義務があります。スタッフのビザをスポンサーしている雇用主の責任はさらに重く、移民局(DIAC)が定めたスポンサーシップの決まり(雇用主とスタッフの間で結ばれた約束に優先します)に従わなければなりません。

これはワーキング・ホリデー滞在者を雇う場合も同じで、雇用主はオーストラリアの雇用法やアワード(給与基準)に準じた雇用を行わなければいけません。例えば、雇用主は各業界ごとに定められたアワードに従ってスタッフのポジションに見合った給与を支払わなければなりませんが、アワードが設定されていない場合は法律で定められた最低賃金以上を提示しなければなりません(2012年7月より改正最低賃金が適用=15.96ドル/時給)。フェア・ワーク・オーストラリア(Fair Work Australia、略してFWA)は連邦レベルで雇用法を監視する裁定機関で、法律違反を犯した雇用主を厳しく取り締まっています。雇用主による法律の認識不足は言い訳にはなりません。また、たび重なる違反や長期間にわたる違反は、厳しく罰せられます。

雇用主はF WAのほかにも、従業員の休暇・祝日の基準、解雇や解雇手当などを定めた「National Employment Standards(NES)」と呼ばれる法律に従う必要があります。FWAがフェア・ワーク法(Fair Work Act)に違反した雇用主を訴えた場合、裁判所はそれぞれの違反に対し雇用主が個人事業主であれば最高6,600ドル、会社組織であれば最高3万3,000ドルの罰金を課す場合が(さらに厳しい命令を下すことも)あります。

移民局は雇用主がスタッフの保持するビザの条件を確認できるよう、「VEVO」と呼ばれる無料のオンライン・サービスを提供しています。詳細は移民局のウェブサイト(www.immi.gov.au)でご確認ください。

雇用主の皆さんは、オーストラリアのビザを保持するスタッフを雇う際、オーストラリアの雇用法と移民法の両方に従う義務があるということを、くれぐれもお忘れにならないようにご注意ください。これらの法律に違反すれば、大きな損失を負うことになりかねませんので、気になる点があれば、まずは専門家に相談することをお勧めします。


ニュース/コミュニティー

プロフィル

ジョン・フラネリー(Jonathan Flannery)President of Citizen’s Advice Bureau and Gold Coast Legal Service Inc

1983年弁護士認定(QLD&NSW)、移民・雇用両方の専門知識を要するビジネス・スポンサー・ビザを中心に移民アドバイスを提供している。

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