豪州ビザ最新情報/457ビザ改正後の余波


457ビザ改正後の余波

―人びとに与えた影響と今後の流れなど―

今年4月に突然発表された457ビザの廃止以来、さまざまな余波が巻き起こっており、今月はその余波について少しお話しします。

巻き込まれた人びと

4月の改正時点で職種リストの見直しがあり、職種リストから外れた方、ノミネーションの認可取得の際に追加条件が課せられたために条件を満たせなくなってしまったスポンサーなど、実にさまざまな方が今回の改正で影響を受ける結果となりました。

上記が意味することは、改めて移民政策は政治の1つであり、国の政策であるということ。政府が保護しようとするのは豪州国民であり、移住希望者の権利はあくまでも自国民の次でしかないということです。そのため、近い将来、政府が移民希望者のために引き締めを緩和するかどうかは、その移民政策がどれだけ豪州国民に影響を与えるか次第であるというわけです。

政府の意図

現政権は、野党の労働党やワン・ネーション党という「豪州人第一主義」、つまり強いナショナリズムを掲げる政党に対して、昨今のテロ事件などで国民の支持が集まっていることを問題視していました。そこで、それら野党から強い批判を集めていた457ビザを廃止(実際には名称変更)すれば、それを政争のネタから避けることが可能になります。今まで問題視されていた457ビザを廃止するため、現政権からしてみると鼻高々、人気回復につながると考えたということです。

結果的に、野党からの457ビザに対する攻撃は止みました。支持率低下が叫ばれ続けている現政権にとっては次回の選挙戦に向けた票集めのための苦肉の策ですが、その影響を受けた人びとからすると、仕方ないで簡単に済まされることではありません。

今後について

豪州の移民政策に関しては、今後も引き締めが継続すると思われます。今後、豪州への移住をお考えになる場合には、現行の移民法に関してきちんと吟味することも重要ですが、それ以上に今後豪州が置かれる状況を考慮し、将来に対する計画を立てることが必要です。移民法は政策ですので、政府の意向次第で簡単に変わります。

例えば、今後の豪州への留学には、単純に語学力だけをアップする留学ではなく、語学と同時に卒業後即戦力として役に立てられるスキルを身につけることが重要となり、就職を希望される方は、都市部だけではなく地方へも仕事の場を求めていくことが必要でしょう。



清水英樹(Hideki Shimizu)
◎QLD州弁護士、ビザ・移民法政府公認アドバイザー(MARN9900985)。「清水国際法律事務所」筆頭弁護士所長のほか、移民ビザ専門コンサルティング会社「GOオーストラリア・ビザ・コンサルタント」、各種不動産売買手続き専門法律事務所「Conveyancing Home QLD」を経営する。

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