身内の看病に長期日本に滞在する場合、永住ビザの延長方法は?

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Q 日本にいる私の90歳の母が認知症になり1人で生活できなくなりました。私は1人っ子でオーストラリアでも独身ですので、6〜8年間日本で母の世話をしようと考えています。私の永住ビザの、再入国の期限は2017年11月10日です。私の永住ビザの延長はどのようにするのが良いのか、アドバイスをお願いします。
(52歳会社員=女性)

A 質問者は「永住者再入国ビザ(サブクラス155 Resident Return Visa: RRV)」の延長方法をお尋ねかとかと考えます。

まず、永住者再入国ビザについて説明します。永住権を取得した人が、海外へ出国後オーストラリアに再入国するには、「永住者再入国ビザ(Resident Return Visa:RRV)」が必要になります。永住権とは読んで字のごとく「永久にオーストラリアに滞在してよい権利」のことですが、これはオーストラリアに住んでいる間保証されている権利であり、いったん国外へ出た場合、再入国ビザがないと永住権を持っていてもオーストラリアへの再入国はできなくなってしまう可能性があります。

最初に永住権を取得した時には5年間の再入国の権利が付いていますので、この最初の5年間であればRRVを申請することなしに、出入国することができます。最初の永住権取得から5年を過ぎると、自由に出入国することはできなくなります。オーストラリア国内で生活する分には、特に更新などしなくてもかまいませんが、国外に出て戻ってくる必要性が出てきた場合は、RRVを取得しなければなりません。

RRV申請時の一般的な審査基準は、申請時に永住ビザを保持しており、申請からさかのぼる過去5年間のうちに、計2年以上オーストラリアに滞在していたかどうかです。基準を満たせば、5年間有効のRRVが発行されます。

上記の計2年以上の滞在条件を満たしていない場合でも、オーストラリアの大きな利益になるビジネス的、文化的、職業的、また、個人的つながりがあることを証明できれば、1年有効のRRVが認められるというような規定もあります。

また、以上はサブクラス155の場合ですが、オーストラリアでの滞在が過去5年の間に2年未満しかない場合でも、やむをえない理由が認められれば、3カ月有効のサブクラス157の再入国ビザが発給されるというケースもあります。

いずれにせよオーストラリア国籍を取得しない限り、海外に出かける際には有効なRRVが必要となります。ご質問された方は、2012年11月11日に現在有効のRRVを収得されたものと考えられますので、現時点ですでに3年間オーストラリアに滞在の可能性が高いと思われます。ですので、次回の延長申請時には、問題なく5年有効のRRVが収得できる可能性が高いと考えられます。

つまり2022年11月10日までは、RRVは問題ありません。ただしそれ以降につきましては、オーストラリアに戻るか永住権をあきらめるかの、どちらかを選択する必要があると考えられます。


山口 正人(やまぐち まさひと)
日本ブレーン・センター・オーストラリア

移住NSW大学オーストラリア経営大学院にてMBA(経営学修士号)を取得。投資銀行を経て、シドニーで日系のビザ・コンサルティング会社、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアを設立。著書に『オーストラリア・ビザ・ガイド』(アルク出版)など。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。

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