豪州不動産事情/不動産市場、主要都市で回復傾向

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第90回
不動産市場、主要都市で回復傾向

オーストラリアの銀行の調査報告によると、記録的低金利と競売のクリアランス率に起因し、オーストラリア全土の不動産価格の回復に拍車が掛かっています。ここ数年は、国内の不動産市況は景気後退により、あまり芳しくはなかったですが、ここ数カ月でパースを除く全ての主要都市で資産価値が劇的に回復しています。

オーストラリア準備銀行(RBA)も、住宅価格の高騰を予想しています。建設の遅れやそれによって住宅の供給が追い付いておらず、更に人口増加も見込まれているので、需要が増え続けているのに供給が減少し、価格の上昇が続きそうです。情報サイト「Nugget’s News」によると、11月第2週に不動産価格がシドニーで0.53%、メルボルンで0.35%上がりました。今までのピークを超えたわけではないですが、不動産価格はほぼ回復しており、今後に期待が持てそうです。

オーストラリア全土の不動産価格は、特にシドニーとメルボルンで年末まで上昇し続け、その後2020年は緩やかになる可能性が高そうです。金利の低下や融資条件の緩和、消費者心理の高まりなどの組み合わせによって、より多くの買い手が市場に戻ってくることが考えられ、不動産の価値上昇により、売り手もゆっくりと市場に戻り、在庫も増えていきそうです。不動産コンサルティング会社「Metropole」の調査では、20年に首都の不動産価格全体が約5%上昇する可能性が高いことが示唆されています。

シドニー不動産市場は現在、オーストラリア全土で最大の利益を示しています。不動産価格の上昇は特に郊外で顕著になってきています。メルボルンの不動産市場としては、住宅価格は19年半ばに頂点に達し、それ以来上昇し続けています。全体的な不動産価値は堅調な経済、雇用の増加、国内で最も強い人口増加、35%の海外移民の流入によって成り立っています。メルボルンは先進国で最も急成長している10都市の1つで、人口は今後4年間で約10%増加するとも言われています。その他の地域も順調に不動産市場の回復を示していますが、オーストラリア西部は比較的緩やかな回復になると予想されています。

(出典:Business Insider Australia, Domain, Property Update.com.au, Nugget’s News, CoreLogic)
(出典:Business Insider Australia, Domain, Property Update.com.au, Nugget’s News, CoreLogic)

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
代表取締役
寺田環

NSW州、VIC州不動産業者免許(フル・ライセンス)所持

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