分かりやすく解説!為替の世界「金利と為替の関係」

分かりやすく解説!為替の世界

第5回 金利と為替の関係

為替と金利は切っても切れない関係にあります。日本では20年にわたり金利が0%付近に抑えられてきたため、日常金利をあまり意識することはないと思います。オーストラリアでは、今でこそ0.75%と日本の金利に近づきましたたが、2013年までは3%、リーマン・ショック前は7%を超えていました。そのため、豪ドルは長い間市場では高金利通貨と見られていました。

ここで言う金利とは、中央銀行が決定する政策金利を指します。金利にはいろいろな種類があり、種類によって利率も異なります。身近なところでは、預金金利と住宅ローン金利がありますが、ご存知のようにそれぞれ利率が異なります。

政策金利が何を対象にするかは、国によって異なります。多くの国では、銀行同士が1日貸し借りする時に適用される金利を対象としています。オーストラリアではこれをCash Rateと言い、オーストラリア準備銀行(RBA)が決定します。日本の場合は、無担保コール翌日物金利と言い、日本銀行が目標の利率になるよう誘導します。預金金利や住宅ローン金利もこの政策金利に影響を受けます。

一般的には、金利が高い通貨が買われる傾向にあります。リーマン・ショック直前のオーストラリアの政策金利は7.25%でした。その時日本は0.5%、オーストラリアの銀行にお金を預けた方がお得なのは明らかです。そうなると、皆が日本円を売って豪ドルを買うという行動を起こします。実際に、この時豪ドル円の為替レートは100円を超えていました。

市場では「キャリー・トレード」という言葉が頻繁に聞かれました。これは低金利の通貨を借りて、高金利の通貨に両替してこれを運用するというものです。当時は日本円と豪ドルのキャリー・トレードが頻繁に行われていたのです。外国為替証拠金取引(FX)でも豪ドルは人気通貨でした。FXは低金利通貨を売って高金利通貨を買い持ちするとスワップと呼ばれる金利がもらえる仕組みになっており、当時は高金利のため、日本円を売り豪ドルを買い持ちするトレードがとても人気があったのです。

当時からここまで金利が下がっていることを考えると、豪ドルが現在の水準まで下落しているのも納得がいくと思います。


KVB Global Markets
取締役日本部門ヘッドチーフFXカスタマー・ディーラー
山田悟

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