QLD大学のイラン人研究者、米への引き渡し逃れる

テヘラン勾留中の豪人カップルと交換に本国送還

 10年以上前に軍用レーダー機器を輸出しようとした容疑でアメリカへの容疑者引き渡し要求が出ていたイラン人のQLD大学研究者がアメリカへの引き渡しを逃れ、テヘランに送還された。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 同大学のがん研究者、レザ・デーバシ・キビ(38)に対してアメリカ当局から、アメリカ製の電子軍用機器をイランに輸出する謀議をはかったとする容疑で身柄をアメリカに引き渡すようにとオーストラリア当局に伝えられ、同人は2018年9月にオーストラリア当局に逮捕され、13か月の勾留中だった。

 もし、アメリカに引き渡され、有罪判決が出ていれば最高懲役20年の罰則が待っていた。

 豪連邦政府のクリスチャン・ポーター法相は、「この事件の状況をすべて考慮し、デーバシ・キビ氏をアメリカに引き渡すことは望ましくないと結論した。この結論は、国内法手続きの条件に基づいており、また、連邦法相に与えられた権限の範囲内である」と発表した。

 テヘランでは、オーストラリアのブロッガー、マーク・ファーキン、ジョリー・キング両氏が、テヘラン州のジャッジルード付近の軍事基地上空にドローンを飛ばした容疑で逮捕、3か月以上も勾留されていた。この2人が先日、テヘランから釈放され、オーストラリアに帰国していた。

 2人の豪人の釈放と、イラン人研究者の釈放は両国政府の「人質交換」であることは明瞭で、ファーキン、キング両氏は帰国後、「イランにはまだ勾留されているオーストラリア人がおり、過剰なメディアの報道は、そのオーストラリア人を本国に連れ帰る努力にとってはマイナスになる可能性があると考えており、自分達が日常生活に戻るためにプライバシーを尊重してもらいたい」と声明を発表している。

 イランには不明の容疑で10年の判決を受け、現在勾留されて1年になるメルボルン大学の講師、カイリー・ムーア=ギルバート博士がおり、先月、博士の家族が、「カイリーをオーストラリアに連れ戻すためには両国の外交当局を通じた交渉によるのが最善と考えている。それ以上のことは今は言えない」との声明を発表していた。
■ソース
University of Queensland student arrives in Tehran after avoiding US extradition

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