NSW州警察、テイラー偽造文書を連邦警察に送付

改竄されていたシドニー市役所ネット資料の数字

 「アンガス・テイラー偽造文書事件」の捜査を労働党から要請されていたNSW州警察は、この一件を連邦警察(AFP)に送付した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

保守連合連邦政権のアンガス・テイラー・エネルギー相が、「シドニー市役所のネット資料」なる文書を引用してクロバー・ムーア・シドニー市長に批判書簡を郵送し、また、その資料が保守系メディアに掲載された。しかし、テイラー大臣が問題とした「市公務員旅費」は6千ドル程度の実数を1,500万ドルにしたニセの数字だということが発覚し、テイラー大臣は公開謝罪を余儀なくされたが、テイラー大臣はあくまでも「数字はシドニー市ウエブサイトからダウンロードした」と主張している。一方、シドニー市側は、「ウエブサイトの記録を調べても、数字が書き換えられた痕跡はない」とこれを否定している。

 この事件では、シドニー市の市議や職員の出張費が1,500万ドルにもなるものかどうか常識で考えればおかしいと分かることに気づかずに批判書簡を送ったテイラー大臣の資質も問われることになった。

 テイラー大臣が入手した文書がシドニー市役所がインターネットにアップロードした公文書であることから、労働党は、テイラー大臣がムーア市長を政治的に攻撃するために偽造文書を用いた事件として犯人捜査をNSW州警察に要請、州警察経済事犯捜査班がこの事件を捜査していた。

 NSW州警察広報担当官が、「この一件をAFPに送付した」と発表している。

 2019年10月、連邦議会で労働党のマーク・ドレイファス影の法務長官が、この事件を連邦警察に捜査させるよう求めたのに対して、スコット・モリソン連邦首相がその意図はない、と拒否したため、ドレイファス議員がミック・フラーNSW州警察長官に直接書簡を送り、11月からNSW州警察が捜査を始めた。

これに対して、モリソン首相はテイラー大臣を擁護し、さらに、フラー長官に直接捜査について問い合わせたため、警察に対する政治的介入との批判を受けることにもなった。

 テイラー大臣はABC放送の問い合わせにコメントしていない。
■ソース
NSW Police refers Angus Taylor investigation to Australian Federal Police

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