ブルーマウンテン・アーツスクール性虐待事件雲散霧消

運営家族に対する100件を超える起訴全面取消

 NSW州警察は、2014年から2016年にかけてブルーマウンテンのパフォーミング・アーツ・スクールの女性講師らが生徒の少年2人を強姦するなどの性虐待、虐待を加えたとして、スクール運営家族を100件を超える容疑で起訴するという大規模な事件に発展させていたが、2月14日付ABC放送(電子版)は、100件を超える起訴がすべて取り消され、事件は雲散霧消するという不可解な結末を迎えた。

 2018年、NSW州警察が同スクールや運営家族自宅などに捜索令状を執行し、7人を逮捕した。容疑内容は、テレーズ・アン・クック、ポール・クック、イアニ・クック=ウィリアムズ、クラリサ・メレディス氏らの他3人の未成年の合わせて7人が2年間にわたって2歳から7歳まで(当時)の3人の少年に性的虐待、身体的虐待を加えたというもので、また、被害者のうち2人は強姦されたとしていた。

 起訴された7人はいずれも犯行を否認していた。

 最終的に7人に対する起訴そのものが取り消され、性虐待、身体的虐待事件はなかったことになり、被告人側のブライアン・レンチ弁護士は、「この事件はNSW州史でも最大の誤審事件の一つだ。7人が無実の罪のためになめた苦痛はおそろしいものだ。何の前科もない7人が突然起訴され、勾留され、互いに面会することも拒否された。これ以上に理不尽なことがあるだろうか」と語った。

 2018年5月の公判中、検事は、「被告人に対しては強い証拠がある」と陳述していたが、それを裏付ける物的証拠は何も出されず、これに対して、スーザン・マッキンタイア簡裁判事は、「起訴事実の重大さや異様さを考えると、何らかの物的証拠を期待して当然だが、性的暴行容疑、特に幼い児童に対する性的暴行という容疑で言葉しか証拠がないというのも異例なことだ」と述べている。さらに起訴された家族の何人かは保釈を認められるまで4か月も勾留されていた。

 さらに、2018年6月、ロジャー・クリスデル簡裁判事は、「法的証拠が限られていることは理解できるが、この事件は児童に対する極悪非道な事件か、それとも子供達の奔放な空想の産物であるかのいずれかだ」と語っている。

 警察の訴状によると、被害者とされる少年2人はスクールの生徒ではないが、家族の知り合いだった。また、虐待行為は学校と、近くのクック夫婦とメレディス氏の住居で行われ、被告人は虐待行為を撮影し、サディスティックな性行為もあり、さらには少年2人の血を取った上で2人に強制的に飲ませたとしている。

 警察は、訴追を維持できるとしており、起訴取消再考を求めている。
■ソース
Sexual abuse charges dropped against Blue Mountains performing arts school family

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る