NSW州保守連合政権、度重なる難事

自由党選挙区に無署名の政府助成金多数

 NSW州保守連合政権は、コアラ保護法案を巡って国民党と自由党との間の亀裂が明らかになり、さらに、2年前に腐敗と汚職にまみれて辞職したダリル・マガイア元自由党議員の腐敗汚職行為に対する腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)の審理が進められる過程でマガイア氏とグラディス・ベレジクリアン現NSW州首相が5年にわたって男女関係にあったことが明らかにされ、州首相との関係がマガイア氏の腐敗汚職行為に影響したかどうかが問題になっている。10月18日には、責任者署名の書類の裏付けがないままNSW州政府助成金が出されており、しかも、そのほとんどが自由党選挙区に集中していることが報道された。さらに10月20日には元与党議員の腐敗汚職を追及しているICACの予算が政府に申告しなければ出されない制度になっており、ICACの中立性を損ねているとの監査報告が発表されている。

 2019年州議会選挙前の2018年6月27日から2019年3月までの間に、ベレジクリアン保守連合州政権のStronger Communities Fundから何か月かの間に249件、2億5,000万ドルのカウンシル助成金が書類のないまま交付されていた。

 そのうち1億ドルについては、ベレジクリアン州首相が直接認可していたが、認可の記録は政策顧問からの電子メールしか残っていないというありさま。

 ICACの証拠資料となった電話盗聴録音からはマガイア氏が、腐敗行為と見なされる取引についてベレジクリアン氏に相談していたことも明らかにされている。

 ベレジクリアン州首相事務所の広報担当官は、「同Fundのガイドラインは州首相、州副首相、地方自治体担当相が署名している。上院には必要な書類を提出している。また、Fundから支出することを認可する内容を記述し、署名した文書も提出している。このFundは2016年の大合併で影響を受けた自治体や新しい自治体の立ち上げのための資金とされており、申請手続きを必要としなかった」と語っている。

 ジョン・グレアム労働党州議会上院議員は、249件のカウンシル助成金が署名入りの認可文書なしで交付されたというのはまったく驚きだ、と語っている。

 また、マーク・レイサム・ワン・ネーション党首は、「政府は2億5,000万ドルの助成金をガイドラインも、宣伝も、申請書式もなしでばらまき、助成金交付決定理由を述べた印刷物資料もつくっていなかった、というはまったく素晴らしいことだ」と語っている。

 労働党は、助成金総額の95%が保守連合選挙区に交付されており、労働党選挙区はわずか5%に過ぎないと繰り返し発表している。
■ソース
Coalition faces bruising week amid Premier’s romance and grants scandal

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