「モリソン対応戦略欠如とショーテン党首の不人気」

労働党、5月連邦総選挙の敗因分析を発表

 11月7日、連邦労働党のクレーグ・エマーソン元連邦貿易相とジェイ・ウェザリル元SA州首相が、2019年5月連邦総選挙での労働党の意外な敗北の分析報告を発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 分析はビル・ショーテン前党首の不人気と、スコット・モリソン保守連合に対する政治戦略の欠如を敗北の2つの大きな原因として挙げている。

 労働党は選挙前の与党自由党内の政変でマルコム・タンブル前首相に対する右派の挑戦の結果、挑戦したピーター・ダットン内務相が首相になれず、タンブル前首相を支えていたモリソン財相が漁夫の利を得て首相に就任しており、労働党は虚を突かれた格好で、打ち出した政策も乱雑な提出の仕方だったため、有権者は労働党政権では危ういと感じたとしている。

 ショーテン前労働党党首も報告発表の数日前に「もっと強く政策を打ち出していくべきだった」と敗因を認めている。

 エマーソン氏とウェザリル氏は何か月もかけて敗因の分析を進めてきて、報告書では26項目の勧告を盛り込んでいる。

 与党保守連合は2013年以来3回の首相交代を行っており、選挙前までの世論調査の結果でも総選挙で労働党に敗れると予想されていた。しかし、蓋を開けてみると、労働党が労働者階級の支持票を大きく失い、一次得票率が33%に落ち込み、意外な大敗を喫した。

 ウェザリル氏は、「労働党の諸政策は低所得有権者向けだったのにその低所得者階層に理解してもらえず、逆におびえさせてしまった。政策が複雑すぎて訳が分からないと思われてしまった」と述べている。

 報告書は、労働党支持基盤を低所得労働者階級世帯の間に広げること、郡部・農村部の支持層を広げること、また、移民第一世代の信心深いキリスト教徒を労働党に呼び戻すことなどを勧告している。

 また、中小企業も大企業も国の経済繁栄に努力しており、”big end of town”というような軽蔑を含んだ言い回しをやめ、すべての者を統合する言葉を使うことも挙げている。

 その他の大きな勧告としては、気候変動が人為的なものであることを明らかにし、化石燃料業界の労働者を尊重すると同時に排出量削減産業での雇用を促進することなどが挙げられている。
■ソース
Labor says Bill Shorten’s unpopularity and the lack of a strategy to fight Scott Morrison led to shock election loss

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