国民の350万人が支出を引き締めと回答

コロナウイルス不況で収入減大きく

 不況傾向が進んでいた時期にコロナウイルスのパンデミックが起きたことで不況への転落が加速されてきたが、豪統計局(ABS)は、350万人以上の国民が支出を切り詰めたり、住宅ローンを減らすことで乗り切ろうとしているとのデータを発表した。また、移民受け入れを拡大しない限り、不況はさらに大きくなるとの警告も出ている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 ABSの実施した特別調査で全国的に雇用は拡大しているが、国民世帯はウイルス蔓延前の支出傾向に戻ることにためらいを感じており、パンデミックの経済的影響は予想より遙かに長引くことが考えられるとしている。

 AMラジオの2GBに出演したスコット・モリソン連邦首相は、「失業者にあまり経済的援助をし過ぎると仕事探しの熱意を失わせるから注意しなければならない」と語っている。

 モリソン政権は、700億ドルのJobKeeper賃金補助制度やJobSeeker、若年者手当、育児手当など福祉金受給者に対する2週間に$550のコロナウイルス補助金の見直しを考えている。

 ABSの調査によると、人口の少なくとも8%が補助金を受けており、さらに11%はJobKeeper制度での賃金を受け取っていると考えている。どちらの制度も9月末で満了することになっており、制度が終わると同時に経済に大きな打撃が起きることが懸念されている。

 また調査の対象になった19%の国民世帯が5月中旬から6月中旬までの間に家計が著しく苦しくなったと答えている。また、350万人に相当する世帯が、同1か月間の基礎支出をまかなうため何らかの手立てを取ったとしており、8%が貯金を引き出しており、2%は住宅ローン返済額を引き下げている。

 また、18歳以上の国民の7%が生活費が不足したため、重要な請求書の支払いができなかったとしている。また、今後、大きな支出はしないつもりでおり、回答者の20%が今後もレクリエーション、レジャーの支出をコロナウイルス社会規制期間の現在と同じレベルにとどめるつもりとしている。

 豪州金融監督庁(APRA)の数字によると、6月21日までに230万人が総額171億ドルを引き出し、9月中旬までには270億ドルが引き出されるものと予想されている。

 JobSeeperの対象になっている人口は170万人を超えており、9月末にコロナウイルス割増補助が打ち切られれば経済と雇用に大きな打撃があると予想される。
■ソース
Three million Australians cut spending as virus recession hits income

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