仏政府、豪と米から大使召還で両国に抗議

豪海軍潜水艦建造計画を豪が無警告で破棄

 9月18日付ABC放送(電子版)は、AUKUS(豪英米3国軍事協力)結成に合わせて、オーストラリア政府がアメリカの技術援助で原子力潜水艦隊の建造計画を発表、また、フランスとの潜水艦建造契約をフランスに予告せずに破棄と発表した。これに抗議してフランス政府はオーストラリアとアメリカからフランス大使を召還する考えを明らかにしたことを伝えている。

オーストラリアは、現コリンズ級潜水艦隊の次期艦隊としてアタック級潜水艦建造計画にかつて日独仏3国の入札競争でフランスと契約書を取り交わした。当時、フランスが用意している設計図は原子力潜水艦だったため、巨額を投じて通常動力型潜水艦に改造した設計図を作成した。しかし、仕様内容が漏れたり、フランス側の作業日程が遅れるなどしてギクシャクした関係になっていた。

 オーストラリア政府のマリス・ペイン外相は、フランスが2国から大使を召還することについて、「残念なこと」と語っている。

 友好国間で大使を召還するというのはよくよくのことだが、フランス政府は、オーストラリアとEUとの間の貿易取決めの話し合いについても、「オーストラリアを信頼することはできない」と批判している。

 フランスのジャン=イブ・ル・ドリアン外相は、大使召還はエマニュエル・マクロン大統領の要請に基づくもので、3国の新たなAUKUS軍事連合発表の深刻さを考えれば正当と考えられると語っている。

 オーストラリアは、これまでのフランスとの900億ドルの通常動力型潜水艦建造契約を破棄し、アメリカの技術で原子力潜水艦建造を決めたことになり、ル・ドリアン仏外相は、「契約の破棄は友好国間の行為としては容認しがたい行為であり、重大な影響を与えることになる」と語っている。

 一方、ペイン外相の広報担当官は、「契約破棄の決定は、両国の国家安全保障上の利害に基づいて両国の間で話し合いを重ねた上でのことだ。オーストラリアはフランスとの関係を重大視している。ことにインド太平洋地域の安定と平和にも重要と考えている。フランスとの共通の利害と共通の価値観に基づいて再度協力関係を取り戻すことを望んでいる」と発表している。

 連邦野党労働党のペニー・ウォン影の外相は、「スコット・モリソン連邦政府が外交関係で根回しを怠ったことはこれが初めてではない。友好国との外交関係でまったく何も相手に伝えないまま重大な決定をするというのはこれが初めてではない。諸外国との友好関係や国益をもっと重要視することに気づいてはどうだろうか」と語っている。
■ソース
France withdraws ambassadors to Australia and US over submarines deal

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