捕獲したディンゴを海洋公園の島の害獣ヤギ退治に

グレート・バリア・リーフ、ペロラス島の自然回復に

 はるか昔にグレート・バリア・リーフの島に放牧されたヤギが増えすぎ、島の生態系を荒らしているため、所轄のヒンチンブルック・シャイア役所は大陸内陸部で捕獲したディンゴを島に放す計画を進めている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 同役所は、「4頭の野犬をペロラス島に放し、害獣のヤギを退治させるが、この野犬が害獣化するおそれはない。去勢してあり、しかも時限活性化毒を埋め込んであり、時が来ればこのディンゴらも死ぬことになっている」と語っている。

 同シャイアのラモン・ジェイヨ・シェア長は、「カウンシルは島を預かる者として、害獣駆除の義務がある。ここはグレート・バリア・リーフ海洋公園の一部であり、その義務は重い」と語っている。

 ペロラス島は、タウンズビルとケアンズの間の区域の沖合い15kmのところにあるパーム群島の一つであり、カウンシルのマット・バックマン主任害獣駆除責任者は、「荒削りな地形の面積4平方キロはごくまれな沿岸性原生雨林が茂っているが、1800年代に灯台守や難破船の船乗りのために放された山羊が300頭にもなっており、原生雨林を食い荒らしている。山羊は植物を根から食い荒らすため、傾斜地は裸地になり、表層土が雨に流され、その上山羊に踏み荒らされる。また、ワナやヘリコプターからの射撃もうまくいかなかった」と語っている。

 この試みを指導しているベン・アレン、リー・アレン両博士らは2年の計画で2頭をすでに島に放しており、本能のままに狩猟をさせる。リー・アレン博士は、「野犬が羊や山羊の牧場に多大な損害を与えるように、島でも野犬が野生害獣化した山羊を狩ってくれる」と語っている。

 1993年、リー・アレン博士は、国防軍のショールウォーター・ベイ訓練区域内のタウンゼンド島に16頭のディンゴを放すプロジェクトに参加したことがあり、「70平方キロの島で3,000頭の野生化した山羊を駆逐するのにわずか2年だったが、その後、ディンゴを駆逐するために10年から15年かかった」と語っている。

 今回のプロジェクトでは、2年後に戻ってきてディンゴを射殺する計画が組み込まれており、それに失敗しても4頭には害獣駆除に用いられる1080と呼ばれる毒薬のカプセルが埋め込まれており、2年経つとこのカプセルから毒薬が体内に注入されるようになっている。

 また、ディンゴは人間が餌づけしない限り、島を訪れる人々に危害を加えることはほとんど考えられない。
■ソース
Death row dingoes set to be the environmental saviour of Great Barrier Reef’s Pelorus Island

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