
第2回 シドニー・ハーバーYHA
今月の検証テーマ:
新築&ハーバー・ビューのYHAってどんなの?
オーストラリアで話題のモノ・コトについて委員が独自の切り口で検証する「アレコレ委員会」。今回は、11月にオープンしたばかりで、シドニー・ハーバーを一望できるYHAとして注目のユース・ホステル「シドニー・ハーバーYHA」に潜入。高級なエリアとして観光客が必ず立ち寄ると言われるザ・ロックスに誕生したことで注目されている格安宿泊施設だが、委員は宿舎内でチョー意外な事実を発見することに!

「完璧!」と言わざるを得ない屋上からのビュー
■住所:110 Cumberland St., The Rocks NSW
■Tel: (02)8272-0900
■Web: www.yha.com.au/ja
■通常宿泊料金:4〜6人マルチ・シェア$42〜(YHA会員$37.50)、ファミリー・ルーム(4人家族向け)$178(YHA会員$160)、ダブル/ツイン(ビューなし)$143(YHA会員$128)、ダブル/ツイン(ビューあり)$159(YHA会員$143)
意外な事実その1
高級ホテルばりの設備
ザ・ロックスと言えばシャングリ・ラ・ホテルやパーク・ハイアットなど高級リゾート・ホテルが立ち並ぶ“ハイソ”なエリアとして有名。そんなエリアにユース・ホステルなんて立てても見劣りするだけ…と思いきや、YHAとは思えぬリゾート・ホテルばりの施設にびっくり!
ますは新築だけに設備・寝具・アメニティーがすべて新品というのが気持ちいい。さらに、多くの部屋がハーバー・ビューでダブル・ルームの数も多い。また、“共同”が当たり前のYHAでは、異例とも言える全室シャワー、トイレ完備で迎えてくれる。

屋上階にある清潔なTVルーム。テレビを観ながらみんなでワイワイ楽しめる

全室シャワー、トイレ完備
意外な事実その2
エコロジーYHA
もはや世界の合言葉である「エコ」。このYHAもそこかしこにエコに対する工夫が見られる。ざっと挙げるだけでも8万リットルの雨水タンク、ソーラー温水、リサイクル・ラバー床などさまざまなところでエコ技術が取り入れられている。部屋には豪州の宿泊施設では珍しい室内の分別ごみ箱も設置されており、トイレの水は雨水を再利用するなど、エコロジー・マインドあふれるYHAなのだ。

温水は太陽光熱発電を利用

キッチンにもリサイクルを促す看板が

各部屋に置かれている分別ごみ箱

洗濯場にある、不要な衣類などを再利用するためのボックス。寄付された衣類は、サルベーションアーミーを通じて貧困国などに送られる
意外な事実その3
歴史も学べるYHA
最も意外だったのは、考古学研修センターを併設していること。ザ・ロックスは欧州人入植時代の名残を残す町並みとして保存地区となっている。同YHAは、当時のパブ跡地や石畳の道、歴史建築物跡地を保存・展示している。そのため、学校の研修旅行で使用できる宿舎付きの研修センターとしての役割も兼備えているのだ。

研修旅行向けの団体専用ラウンジ(食堂)。40〜45人を収容できる

メイン・エントランスのすぐ横が歴史的建築物の跡地の展示場になっている。知らずに訪れた委員は思わず「まだ工事中か !?」と勘違い

隣接する考古学研修センター

通常のホテルならロビーが見える吹き抜けの最下階だが、このYHAは跡地を展示

宿泊者に聞いてみた
マーセルさん
(19・ドイツ・観光客)
市内のYHAからココに変更したんだ。
少しお金を追加するだけで、こんなにキレイなところに泊まれるんだから言うことなしだよ!

YHAとは思えないダブル・ルーム。多くの部屋がハーバー・ビューなのも嬉しい

広いラウンジはキッチンと併設でゆったりと寛げる