2020年2月 ニュース/コミュニティー

オーストラリアの日系コミュニティー・ニュースをお届け!

Japanese Community News

オーストラリアにおける日系コミュニティーのニュースや最新情報を紹介していくと共に、シドニーを中心に各地で行われるセミナーやイベントの告知や報告などを掲載。

メルボ日本人校で防犯教室開催

日系警察官とのふれあいも

児童らに自己紹介をするVIC州警察の鉄道警察官オコーナー・ダニエル・正太氏(右)
児童らに自己紹介をするVIC州警察の鉄道警察官オコーナー・ダニエル・正太氏(右)

ビクトリア警察モルバーン警察署・鉄道警察隊(Transit Safety Division)は1月9日、メルボルン日本人学校で児童らを対象に「公共交通機関における防犯教室」を開催した。公共交通機関のパトロールにあたる鉄道警察官(Transit PSO)の役割や、公共交通機関での犯罪から身を守る方法などが、プレゼンテーションや体験を通して紹介された。

同教室にはメルボルン日本人学校のプレ・スクールから中学校までの児童・生徒、職員、保護者が参加。日本語バイリンガルの鉄道警察官オコーナー・ダニエル・正太氏らが、ビクトリア州独自の取り組みである鉄道警察官の仕事内容や役割を紹介した。また、子どもが万が一、駅や電車・トラム内などの公共交通機関で犯罪被害に遭遇したときに身を守るためのポイントを、プレゼンテーションと写真を用いて分かりやすく指導した他、緊急通報「000」の実際の利用方法と通報から警察官が到着するまでの流れなど実践的な説明が行われた。防犯教室の最後には校庭でのパトカーの乗車体験や、警察官の制服・装備の着用体験も行われ、児童・生徒らにとって警察を身近に感じる貴重な機会となった。

同校職員によると、同教室を通して低学年の児童では将来の夢がサッカー選手から警察官に変わった子どももいるという。中学生からは、鉄道警察官の仕事を身近に感じるようになり、オコーナー氏の現職警察官としての所作や英語・日本語共に堪能な様子が印象に残ったという声もあった。

オコーナー氏は、「プレゼンテーションにおける子どもたちの質問力の高さに驚くと共に、パトカーの乗車体験ではすてきな笑顔を見ることができうれしかった。今後もバイリンガル職員として積極的に交流活動を行い、少しでも日本人コミュニティーの皆さんに警察を身近に感じてもらえるよう頑張りたい」とコメントした。

ビクトリア警察では日本人向けの窓口は設けられていないものの、日本語でのサポートが必要な場合は警察署あるいは警察官を通じて日本人職員のサポートを得ることができる。


ホバートで領事出張サービス
在メルボルン日本国総領事館

在メルボルン日本国総領事館は2月29日、タスマニア州ホバートで領事出張サービス「1日総領事館」を実施する。在外公館のないタスマニア州在住の邦人を対象に、在外選挙人名簿登録や、在留届、旅券(パスポート)の申請・交付、各種証明書(在留証明、署名証明など)の申請、出生届、婚姻届、戸籍や国籍に関わる届出などに関するサービスを提供する。

当日、各種証明書の交付を受ける人は、2月21日必着で同総領事館宛てに郵送申請を行う。当日受付の場合、郵送での交付はできないため、後日、本人または委任状を持つ人が直接、同総領事館に取りに行くことになる。また、会場にはコピー機がないため、事前に必要な書類の写しを用意する必要がある。

■ホバート1日総領事館
日時:2月29日(土)8AM~1PM
場所:Best Western Hobart, Wellington Room(156 Bathurst St., Hobart, TAS)
問い合わせ:在メルボルン日本国総領事館領事部
Tel: (03)9679-4510(平日9AM~1PM、2PM~5PM)
当日の連絡先Tel: 0407-303-769
郵便物の宛て先:Consular Section, Consulate-General of Japan(Level 25, 570 Bourke St., Melbourne VIC 3000)
Web: www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/itpr_ja/hobart.html


不動産会社GIM、チャリティー演奏会を開催
シドニーで創立10周年記念

チャリティー・コンサートに出演するピアニストのDuo A&K
チャリティー・コンサートに出演するピアニストのDuo A&K

シドニーの不動産コンサルティング会社グローバル・インテリジェンス・マネージメント(GIM)は2月21日、創立10周年を記念しチャリティー・ピアノ・コンサートをサーキュラー・キーのサー・スタンフォード・ホテルで開催する。会場ではチャリティー・オークションも行われ、収益金はオーストラリアで続く森林火災被害者への寄付に充てられる。

GIMは2010年にシドニーで創立された。チャリティー・コンサートでは日本から「Duo A&K」として活動するピアニストの生田敦子さん・惠子さん姉妹を招き、銘器スタインウェイでのピアノ連弾をフランス料理のコース・ディナーと共に楽しむことができる。スイスで音楽を学び日本国内外で演奏活動を展開する生田姉妹は、オーケストラとの共演からエンターテインメント性の高い演奏まで幅広い音楽性で知られ、今回、同コンサートのために初来豪する。

当日はチャリティー・オークションの開催も予定されている。GIMは参加者からもオークションへの出品を募り、落札代金はユニセフ・オーストラリアの森林火災被害に遭った子どもの支援プロジェクトへ全額寄付される。

コンサートの参加希望者は下記まで、参加人数、名前、Eメール・アドレス、電話番号を添えて申し込む。

■GIM創立10周年記念チャリティー・コンサート
日時:2月21日(金)6PM開演
場所:Sir Stamford at Circular Quay, Elizabeth Room(93 Macquarie St., Sydney NSW)
料金:一般$70(当日$80)、子ども$40
Tel: 0421-458-081(GIM代表・鶴美枝)
Email: gimpremium@outlook.com
Web: gimanagement.com.au


メルボルン日本夏祭り、今年も2月に開催

メルボルンのフェデレーション・スクエアで2月23日、毎夏恒例の日本夏祭り(Melbourne Japanese Summer Festival)が開催される。

同フェスティバルは日本各地で行われる夏祭りを彷彿させる大型イベントで、例年、浴衣姿の参加者など4万人以上が訪れ賑わいを見せる。今年の同フェスティバルではかき氷、たこ焼き、唐揚げなど、日本の夏祭りをテーマにした食べ物の屋台の他、アサヒビール、伊藤園などの飲料の出店も予定されている。特設ステージでは和太鼓や和楽器、ダンス、空手などのパフォーマンスに加え、ベスト・ドレッサー賞選考会も開催される。

更に、豪華な賞品が当たるラッフルも行われる。今年は、日本航空(JAL)のメルボルン―成田間エコノミー・クラス往復ペア航空券1組など、総額1万ドル以上の景品が用意される。

■Melbourne Japanese Summer Festival
日時:2月23日(日)11:30AM~5:30PM
場所:Federation Square, Melbourne VIC
料金:入場無料
Web: jcjsm.org.au/fest


箏と墨絵のコラボ公演、メルボルンで開催

メルボルン南部サウスバンクのメルボルン・リサイタル・センターで2月19日、ブランドン・リー箏(そう)合奏団と墨絵アーティストの東川(あずかわ)潤子氏によるパフォーマンス「シルク&インク」が開催される。

同公演では、共にメルボルンを拠点に活動する両アーティストが、伝統的な楽曲からモダンな楽曲までを奏でる箏の音色と、神秘的な墨絵のライブ・パフォーマンスのコラボレーションを披露する。

ブランドン・リー氏はマレーシア出身で、日本の沢井箏曲院の沢井一恵氏に師事。オーストラリア国内の日本関連のイベントなどを中心に演奏活動を展開している。

東川潤子氏は富山県出身で、展示会やイベントでのデモンストレーションなど幅広い活動を通して書道や墨絵の多様な側面を表現するアーティスト。2007年には、オーストラリアで販売されているKIRIN「恵み」のラベル・デザインも担当した。

■Silk & Ink
日時:2月19日(水)7PM開演
場所:Primrose Potter Salon, Melbourne Recital Centre(31 Sturt St., Southbank VIC)
料金:一般$31、コンセッション$25
Web: melbournerecital.com.au/events/2020/silk-and-ink


「太鼓」テーマにメルボルンでコンサート
元・鼓童メンバー陽介氏と地元3グループが競演

日本の音楽の魅力をオーストラリアに伝える非営利団体「Taikokoro Inc」は2月14日、日本の太鼓演奏家とオーストラリアの太鼓演奏グループ3組によるコラボレーション・コンサートをメルボルン南東部サウス・ヤラのセント・マーティンズ・ユース・アーツ・センターで開催する。

同コンサートは、昨年メルボルンで発足した「Taikokoro Inc」が主催する企画「BENTO BEATS」の第一弾として、太鼓をテーマに行われる。今回のメイン・パフォーマーであるプロ和太鼓奏者・陽介氏は、佐渡島を拠点とする世界的和太鼓グループ「鼓童」の中心メンバーとして活躍し、独立後も自然の力強さや命のエネルギーを太鼓で表現する独創的な演奏家。国内からは和太鼓りんどう、A.YA(エイ、ヤー)、オーストラリア三宅会の3組が出演する。

同会場では、国内の森林火災被害への支援活動として、募金箱の設置とチャリティー・オークションも行われる。オークションは、入札用紙に購入希望額を書き、最高額の入札者が落札できるサイレント・オークションの形式で行われる予定。募金とオークションの収益はボランティア消防士を支援するVFBVボランティア・ウェルフェア・ファンドを通してVIC州の地方消防隊(CFA)に寄付される。コンサートの参加希望者は下記ウェブサイトから申し込む。

■Taikokoro Presents: BENTO BEATS VOL. 1 “TAIKO” Featuring YOSUKE (Japanese Taiko master)
日時:2月14日(金)6:30開場、7PM開演
場所:Irene Michelle Studio (St. Martins Youth Arts Centre, 44 St. Martins Ln., South Yarra VIC)
料金:一般$40、コンセッション$30、7~16歳$20 ※事前予約割引料金あり
Email: info@taikokoro.org(問い合わせ)
Web: trybooking.com/BHKIW(予約)、facebook.com/taikokoroinc/events(イベント詳細)


ブリスベン永住者団体がチャリティー・フリマ開催

ブリスベンの大規模な日系イベント「祭ブリスベン」を主催するNPO団体「ブリスベン青年団」は、史上最悪とも言われるオーストラリア国内での大規模な森林火災の被害の広がりを受け、ブリスベン日系社会による独自の支援として3月1日、「森林火災支援チャリティー・フリマ」を開催する。

同団体は、毎週日曜にブリスベン南郊で行われる「マウント・グラヴァット・ファーマーズ・マーケット」の主催者の快諾を受け、同会場内にフリー・マーケットのための特別スペースを確保。日系コミュニティーの成員の持ち寄りによる商品を販売する。収益は全て、火災で被害を受けた野生生物救護を行うワイルドライフ・レスキュー(WIRES)に寄付する。

青年団のリーダーの1人で、今回のイベントを差配するヒンツ容子さんは、「日本の大震災の時に多大な支援や励ましの言葉をかけてくれたオーストラリアの人びとが困っている今、ブリスベンを擁するQLD州の被害がそれほどではないからといって他人事ではいられない。私たちが『ブリスベンのできること』を考えた時、被害者の方々への支援は既に多くの団体が動いていることもあり、コアラなどの固有種を含む動物救護活動をするWIRESの支援を考えた」と語る。参加希望や詳細の問い合わせは、下記連絡先まで。

■ブリスベン青年団森林火災支援チャリティー・フリマ@マウント・グラヴァット・ファーマーズ・マーケット
日時:3月1日(日)6AM~12PM
場所:1644 Logan Rd., Mount Gravatt QLD
料金:入場無料
Email: bneseinendan@gmail.com
Web: facebook.com/events/2631071823597146


『天気の子』など日本映画の上映会開催――ブリスベン

新海誠監督の『天気の子』(画像提供:Madman Entertainment)
新海誠監督の『天気の子』(画像提供:Madman Entertainment)

ブリスベンのシティ中心部にある映画館エリザベス・ピクチャー・シアターは映画・アニメ配給会社マッドマン・エンターテインメントと共同で、2月から3月にかけて、日本のアニメ映画3作を上映する。

上映作品は、『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』(監督:金崎貴臣、2019年)、『天気の子』(監督:新海誠、2019年)、『きみと、波にのれたら』(監督:湯浅政明、2019年)と、いずれも大ヒットを記録した3作。全て英語字幕付きの日本語音声で楽むことができる。上映日時などは変更の可能性もあるため、下記ウェブサイトで確認を。

■『この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説』
上映期間:上映中~2月5日(水)2PM、6PM(予定)
■『天気の子』
上映期間:2月13日(木)~16日(日)1:30PM、6PM(予定)
■『きみと、波にのれたら』
上映期間:2月27日(木)~3月4日(水)2PM、6PM(予定)

場所:The Elizabeth Picture Theatre(175 ELizabeth St., Brisbane QLD)
料金:$10
Web: fivestarcinemas.com.au/the-elizabeth


シドニー郊外で3月にWSOチャリティー・フェスタ
不要PCやボランティア・スタッフを募集

シドニーの非営利団体ワールド・スカラーシップ・オーガナイゼーション(WSO)は3月22日、シドニー北郊キャッスル・コーブで昨年に続きWSOチャリティー・フェスタ2020を開催する。WSOは現在、同イベントの事前準備や当日の運営に携わることができるボランティア・スタッフや、不要なパソコンの寄贈、子ども向けアクティビティーの出店者を募集している。

同イベントは入場無料の催しで、募金箱を設置する他、ラッフル、屋台、ゲーム、弁当販売などの収益を恵まれない若者への無償の奨学金とすることを目的に開催される。更に今回、不要になったWindows7、8、10のパソコンの寄贈を募り、ハード・ディスクなどを交換して低価格で販売することで得る収益も寄付に充てる。元のハード・ディスクは希望に応じて寄贈者に返却される。また、子ども向けネイル・アートやフェイス・ペインティング(有料)の出店者も募集。WSOは売上の一部の寄付を推奨している。

WSOは、バングラデシュやケニアなどで15歳以上の義務教育を終了した学生を対象に、職業訓練学校などに進むための返済不要の給付型奨学金を提供することを目的とした非営利団体で、シドニー近郊の日系コミュニティーにより2013年に発足。同奨学金制度を通じて恵まれない若者たちが技術を身に着け、経済的に自立することや、世界の貧困を少しでも減らすことを目標としている。イベント参加やパソコン寄贈の問い合わせは下記まで。

■WSOチャリティー・フェスタ2020
日程:3月22日(日)
場所:Castle Cove Public School(Kendall Rd., Castel Cove NSW)
料金:入場無料
Email: yamaguchi@nbca.com.au(担当:山口)
Web: wso-au.org


オーストラリアで初の「生活工芸」展
シドニー国際交流基金で開催

木工デザイナーの三谷龍二氏の作品
木工デザイナーの三谷龍二氏の作品

シドニーのジャパン・ファウンデーションで2月21日から5月23日まで、現代工芸品の展覧会「生活工芸」が開催される。生活工芸のアーティスト22人による、木材、セラミック、漆、ガラス、金属、竹、紙などの素材を用いた約50作品を展示する。

同展のタイトルにもなっている「生活工芸」は、現代人の生活を中心に考えられたモノとしてのシンプルな工芸を指し、近年、伝統工芸や芸術的な工芸品と区別して用いられる言葉。同展は、生活工芸の現代作品を通して、生活の中でのモノとの関係を見つめ直す機会を提供する。オーストラリアで生活工芸をテーマにした展覧会が開かれるのは今回が初。

2月21日には午後6時30分から、陶磁器のような風合いの木の器で知られる木工デザイナー・三谷龍二氏も出席してオープニング・レセプションが開かれる。

■Seikatsu Kogei: Objects For Intentional Living Exhibition
日程:2月21日(金)~5月23日(土)
時間:月~金10AM~6PM、土10AM~4PM、日・祝休
場所:The Japan Foundation, Sydney(Level 4, Central Park, 28 Broadway, Chippendale NSW)
料金:入場無料
Web: jpf.org.au


東日本大震災9周年、シドニーで復興イベント開催

2011年に発生した東日本大震災の復興支援を目的とするJCSレインボー・プロジェクトは3月6日、シドニー中心部のシドニー・マーチャンツ・スクール・オブ・アーツで東日本大震災9周年の復興支援映画上映会と東北郷土料理・物産展を開催する。同イベントは東日本大震災に加え、オーストラリア国内で続く森林火災被害の復興支援を目的として実施される。

JCSレインボー・プロジェクトは同震災で被災した子どもたちの保養プロジェクトなどを通して被災地支援を行うと共に、毎年シドニーで復興イベントを企画。今回は震災の記憶をつなぐ映画として、津波で行方不明になった我が子を探す父親のドキュメンタリー『Life 生きていく』(監督:笠井千晶、2017年)、亡くなった娘と同年齢の女性に出会い孤独から脱する男性を描く『ひとりじゃない』(監督:鐘江稔(かねがえみのる)、2019年)の2作の上映会を行う。

さらに、東北郷土料理の販売、東北ミニ物産展、被災地の最新写真展、岩手県の文化であるみずき団子のキッズ向けワークショップなどのプログラムが予定されている。

東日本大震災の発生後、オーストラリアの災害レスキュー隊員76人が被災地で救助活動に尽力したことを踏まえ、経費を除く今回のイベント収益はJCSレインボー・プロジェクトだけでなく国内の森林火災で活躍するNSWルーラル・ファイア・サービス(NSW RFS)にも寄付される。

■「東日本大震災9周年」復興支援映画上映会と東北郷土
料理&物産展
日時:3月6日(金)5PM~9PM
場所:Sydney Mechanics’ School of Art(280 Pitt St., Sydney NSW)※タウン・ホール駅から徒歩2分
料金:入場無料、映画自由席1人$10(当日販売。小学生以下無料)
Web: www.facebook.com/JCSRainbow
備考:上映時間以外の途中入退室可


SBSラジオ日本語放送2月のハイライト

SBSラジオ日本語放送は毎週、火曜、木曜、土曜の午後10~11時に番組を放送している。番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio1」を選択する方法で聞くことができる。

2月のシドニーサイドでは、シドニーで活動する朗読の会「声」や、「Asia TOPA」に参加する日本人アーティストのインタビューなどを放送予定。また、NSW州立美術館での展示「Japan supernatural」や舞台「Night Parade of One Hundred Goblins」の関係者へのインタビューやオーストラリア・デーのリポートなど、聞き逃してしまった先月の放送もSBSのウェブサイトで聞くことができる。

なお、毎月最終週の木曜には、日豪プレス翌月号の見どころや取材の裏話などを編集部スタッフが紹介している。次回は2月27日(木)放送予定。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese
Facebook: www.facebook.com/SBSJapanese


■NSW州立美術館・日本語ボランティア・ガイド便り

「In one drop of water:一滴の水の中に」展

Soga SHÔHAKU ‘Dragon’ An'ei era 1772-81 Art Gallery of NSW
Soga SHÔHAKU ‘Dragon’ An’ei era 1772-81 Art Gallery of NSW

NSW州立美術館のアジアン・ギャラリーで開催中の展覧会「In one drop of water:一滴の水の中に」は、水の詩的で象徴的な面だけでなくその社会的重要性も題材とした歴史的な陶芸品、絵画、漆塗り、浮世絵から現代の作品までを集めた展覧会です。

その中に曾我蕭白(そがしょうはく)筆の、大波から激しい勢いで現れる猛々しい龍を描いた水墨画の掛け軸があります。蘇我蕭白は長沢芦雪、伊藤若冲と並んで奇想の絵師と呼ばれた江戸時代の絵師です。

マニエリスム様式を取り入れたような装飾的に描かれた巨大な波が、飛び出たギョロ眼、長く鋭いツノ、弧を描く長い髭、大きく鋭い歯を持つ龍を包み込みます。龍は身体をひねって波の間から上を見据え、その頭部に襲い掛かるようにまた大きな波が描かれています。

蕭白の描く波の様子は北斎の「神奈川沖浪裏」の先取りと言って良いような要素があると美術史学者の辻惟雄が著作『奇想の系譜』の中で指摘していますが、絵画、染色、陶芸、漆芸、金工に描かれた波の図象の豊かさは日本文化ならではの表現だと改めて思います。

東京芸大の日本画科で初めての博士号を取得した現代美術家の村上隆は伝統的な日本絵画に造詣が深く、現在開催中の企画展「ジャパン・スーパーナチュラル」に展示されている長さ25メートル、縦3メートルの巨大な作品「In the Land of the Dead, Stepping on the Tail of a Rainbow:死者の国で虹の尾を踏む」は、曾我蕭白の六曲一双の彩色「群仙図屏風」にアイデアを得て制作されたものです。蕭白はもともと水墨画の達人ですが、「群仙図屏風」は墨で描いた上にくどいほどの色合いの赤、青、黄の岩絵の具を使って仙人達を描いた奇想の屏風絵です。

上述の村上作品の左端には青衣の仙人が龍の頭に乗って大波を越えて行く様子が描かれていますが、村上の描く“龍と大波”と「In one drop of water」に展示されている蕭白の龍の図にある“龍と大波”を見比べてみるのも面白いかもしれません。

「一滴の水の中」展は12月まで開催していますが、毎日たくさんの人で賑わう「ジャパン・スーパーナチュラル」展は3月8日で終了しますのでお見逃しのないように!

毎週土曜の午前11時からは同展の日本語無料ガイドがありますのでぜひご参加ください。(NSW州立美術館コミュニティー・アンバサダー=チョーカー和子)

■「In one drop of water:一滴の水の中に」展
日時:開催中~12月、10AM~5PM(水曜のみ10PMまで)
場所:Lower Asian Gallery, Art Gallery of NSW(Art Gallery Rd., Sydney NSW)
料金:無料
Web: artgallery.nsw.gov.au/exhibitions/in-one-drop-of-water

■「Japan supernatural」展
日時:開催中~3月8日(日)、10AM~5PM(水曜のみ10PMまで)
場所:Major exhibition gallery, Art Gallery of NSW(Art Gallery Rd., Sydney NSW)
料金:大人$25、コンセッション$22、美術館会員$18、家族(大人2人+子ども3人まで)$62、12~17歳$12、12歳以下無料(Qtixで購入可、手数料$2)
Web: artgallery.nsw.gov.au/exhibitions/supernatural

■無料日本語ツアー(予約不要)
<Japan supernatural展ツアー>
日時:上記期間中の毎週土曜11AM
備考:ツアー開始前に展覧会入場券を購入の上、地下1階の会場前に集合
<常設展ハイライト・ツアー>
日時:毎週金曜11AM
Tel: (02)9225-1700(英語)
Email: communityambassadors@ag.nsw.gov.au(日本語可)


【お詫びと訂正】

本紙1月号35ページに掲載した「セミナー『最新テクノロジーを体感する』を開催/シドニー日本商工会議所」の記事の記載に一部誤りがありました。読者の皆様並びに関係者の方々にご迷惑をお掛けしましたことを深くお詫びする共に、訂正させて頂きます。

【誤】ウイングアーク・オーストラリアの三浦部会長
【正】KDDIオーストラリアの三浦部会長

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