第16回 雇用主指名永住権の落とし穴

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これだけは知っておくべき!

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第16回 雇用主指名永住権の落とし穴

今月より雇用主指名永住権(Permanent Employer Sponsored Program = ENS / Subclass 186)に関して申請者が陥りやすい「落とし穴」についてご説明します。

このENSもロングステイ・ビジネス・ビザ(Subclass 457)と同じく、頻繁に法律が変更されます。その法律が大きく変更されたのが2012年7月1日です。

それ以前は長らく大きな変更がなかったため、多くの人たちが変更以前のビザの申請条件が変更後も同じものだと誤解しています。また、ビザのエージェントも、以前と比べ条件が厳しくなり申請者数も少なく、知識を持っていません。

さらに、このENSはビジネス・ビザを2年以上持っていた場合、国内で申請すると国外から直接申請するよりも条件的に優遇されるため、法律的な違いが多くなり複雑となっています。

ここで申請者が陥りやすい「落とし穴」は「友人が持っている古い情報に惑わされ、ENSの申請経験が乏しいビザのエージェントからアドバイスを受けた後で大きな問題になる」ことです。

特に注意しなければならないことは「信頼できるビザ・エージェント」を選ぶことです。残念ながら無責任なビザ・エージェントが多数おり、多くの日本人が被害に遭っています。

2012年7月1日に変更された重要なポイントは以下の通りです。

(1)年齢制限が45歳から50歳に変更
(2)ビジネス・ビザ申請の基準である業界平均賃金の導入(最低でも$49,330から)
(3)ビジネス・ビザ2年保持から永住権申請、豪州内からの申請(ENS)英語:IELTS 5職業:ビジネス・ビザと同じであること
(4)ビジネス・ビザを経由せず直接永住権を申請英語:IELTS 6職業:技術査定必要、新リストより選択
(5)ダイレクト・エントリー・ストリーム(Direct Entry Stream)より高い基準を満たせない申請者で、サブクラス457のビザ申請要件を満たせる場合には、オーストラリアで2年間就労した後に、簡略化され短期間での手続きが可能な一時居住移行ストリーム(Temporary Residence Transition Stream)の申請資格を得ることができます。

次回から、ENS申請に関するより具体的な「落とし穴」について解説します。


日本ブレーン・センター・オーストラリア社長 山口正人
シドニーで日本人に向けたビザ申請代行・ビザコンサルティングなどを行う、(株)日本ブレーン・センター・オーストラリアの創設者。豪州のビザ事情を知り尽くす。

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