就労期間延長のため482ビザを申請。申請期間中のブリッジング・ビザとは

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オーストラリアで就労中の457ビザ保有者が赴任期間延長のため482ビザを申請します。その際に発給されるブリッジング・ビザについて教えて下さい。(40代男性=人事)

A

ブリッジング・ビザとはその名の通り、現在保有のビザと次のビザの橋渡しになるビザです。例えば、赴任者が現在保有する457ビザが2021年1月2日0時に失効するとします。滞在延長のため21年元日に次の482ビザの申請書を提出しても即日ビザが発給されることはないため、1月2日0時以降は不法滞在になるところですが、それを防ぐのが482ビザ申請の際に発給されるブリッジング・ビザA(BVA)です。このBVAの効果により1月2日以降、次の482ビザが発給されるまで、就労や滞在の継続が可能となります。上記例では、1月1日に482ビザ申書提出の際にBVAが自動的に発給され、1月2日0時にこのBVAが自動的に発効します。

なお注意を必要とするのは、BVAには再入国権が付与されないという点です。上記のケースの場合、1月2日0時に457ビザが失効し、BVAが発効しますが、次の482ビザが発給されるまでは再入国権がない、つまり出国は可能であるが戻って来ることができないという状態になります。

上記の状況において482ビザ発給前に出国が必要な場合、出国前にブリッジング・ビザB(BVB)という再入国許可付ビザの申請と取得が必要です。BVBは通常数日で発給されますが、念のため1週間から10日くらい前の申請をお勧めします。

このやや不便な状況を招かないようにするため、次のビザの申請書提出を21年1月1日まで待たず、例えば現在保有するビザの失効3カ月前の20年10月1日に行うこともできます。ただビザの有効期間は発給日が起点であるため、10月中に次のビザが発給されると、現行ビザの残存期間が無駄となるため「もったいない」とお考えになる向きがあるかもしれません。

その他BVAに関するメモ

  • BVAは次のビザの申請書提出時に発給されますが、現在保有のビザが失効するまで発効しません。つまり現在の457ビザが失効するまでは、457ビザとBVAの2つを同時に保有し、457ビザのみが有効な状態で、その後457ビザ失効と同時にBVAが発効します。457ビザの失効前は、当然457ビザでの出入国になります。
  • 以前は「BVA発効前に出国した場合、BVAが自動失効するため、再入国後改めてBVA申請が必要」とされていましたが、その後政府が解釈を改め、BVAの再取得は不必要となりました。
  • BVAの発給を受けるためには、ビザ申請時にオーストラリア国内にいることを必ずしも求められません。例えば、457ビザ保有者がオーストラリア国外に出張中に、482ビザの申請を行った場合、BVAの自動発給は受けられませんが、オーストラリア入国後BVAの申請が可能です。
  • BVBで再入国後はBVAに戻ることなく、取得済みのBVBのまま滞在、就労が可能です。ただしBVBの再入国権は期限付きのため、再入国権失効後、また海外渡航が必要になった場合は別のBVB申請が必要です。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せ頂いたご相談は、紙面に掲載させて頂く場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。


高畠英明(たかはた ひであき)
Staff Solutions Australia Pty Ltd

九州大学法学部及びNSW大学法学部卒業後、2002年NSW州の弁護士資格を取得。シドニーの法律事務所で企業法務に従事の後、査証手続きに関する国家資格も取得。大手企業を主要顧客とするビザ専門法律事務所や監査法人の査証部門における勤務を含む15年以上の経験を生かし、アドバイスを提供する(MARN03 25064)

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