今月の不動産の見通し

不動産市場で注目が集まるブリスベン
不動産市場で注目が集まるブリスベン

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第39回

今月の不動産の見通し

7月は世界経済が大きく動きました。ギリシャの債務問題に続き、中国バブルの崩壊がささやかれる中、オーストラリアの株価や為替も一時大きく値下がりしました。しかし、オーストラリア株は現在、また緩やかに回復を見せています。国内の不動産市場は、株価値下がりなどの影響はほとんど受けず、冬の時期でもあるので価格高騰は若干落ち着いてきたように思います。

しかし、中古物件価格の高騰は続いているため、新築物件とあまり価格が変わらず、ファースト・ホーム・バイヤーは、新築物件の購入にシフトしている印象を受けます。新築物件を購入すれば、政府からの助成金「ファースト・ホームグラント」と印紙税の減額控除も受けられるというメリットもあるからです。

不動産価格を都市別に見ると、シドニーのみならず、メルボルン、ブリスベンでも価格上昇は続いています。しかし、オーストラリア全体で外国人が不動産物件を購入するケースは、シドニーを超えてメルボルンで多く見られるようです。メルボルンにおける外国人購入者の比率は28.3パーセントとNSW州の16.5パーセントを大幅に上回りました。

こうした要因の1つには、メルボルンでも大型開発物件の建築ラッシュが続いていることが挙げられます。特に中国人は、トゥーラック(Toorak)とプラーン(Prahran)エリアの地価が上がると見込んでいるため、この周辺に投資家が集中しているようです。メルボルンの物件価格は、シドニーに追いつくスピードで上昇を続けています。

一方、国内で注目都市として視線を集めているのがブリスベンです。現在のところ、ブリスベンの不動産市場は緩やかな動きにとどまっていますが、これから価格上昇が始まるとの見通しです。日系の不動産ディベロッパー(開発業者)も今後、ブリスベンに集中して開発を行うとの情報も入ってきています。

ブリスベンとは対照的に、シドニーの不動産価格は今年前半も大きく上昇を続けました。しかし価格は既に上昇し切ったと見られ、今後は少し落ち着いてくると予想されています。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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