仕事で使う携帯電話を外出先で紛失。これをカバーできる保険はありますか

日豪プレス何でも相談

保険

Q

先日、弊社の営業スタッフが外出先で、仕事でも使用しているスマートフォンを紛失しました。早速保険会社にクレームの手続きをしようとしたのですが、現在手配している各種保険ではカバーできず、対応には「General Property保険」が必要だと言われました。「General Property保険」は、数年前に携帯電話の購入価格が下がったので必要ないと判断し解約したのですが、最近は社員も高額なスマートフォンを持つようになり、再検討が必要だと思っていた矢先の出来事でした。そこで、改めて同保険について詳細を教えてください。(52歳社有資産管理担当=男性)

A

オーストラリアで自前の保有資産の物損を補償する保険は、財物火災保険が最も一般的ですが、同保険では付保(ふほ)対象物の所在地を明確にし、その敷地内でのみ保険が有効となるよう手配されるのが通常です。よって敷地外に頻繁に持ち出す資産価値の高い物を補償するには、会社単位では「General Property(動産)保険」、個人の場合は「Personal Property保険」の手配が必要となります。

動産保険はその名の通り、不動産以外の保有資産への保険補償ですが、対象物としては近年、特にご質問にあるようなスマートフォンを始め、例えば現場作業員の工具、ノート・パソコンなどが一般的に対象として想定されます。更に、自社製品のデモンストレーション向けのサンプルなども含まれます。

同保険の一般的な対象リスクは、火災、盗難、騒(そう)じょうによる損害、水災などが想定されますが、ニーズに合わせて対象リスクを広げる(想定外の事象をも対象とするようオール・リスク・カバーにする)こともできますし、もしくは逆に狭めること(例えば、火災は対象外とするなど)で保険料を抑えることもできます。ただし、ノート・パソコンなどの外傷のない機械的な損壊は対象として扱うことが困難で、その他の補償外リスクとしては、ロックされていない車からの盗難や、品物の老朽化による損害、動植物に起因する損害などが挙げられます。

地理的な補償範囲もオーストラリア全土となるのが一般的ですが、必要に応じて世界全土と広くすることも可能です。

実際の保険アレンジに際しては、具体的に付保対象物とそれぞれのバリューをリストにして申告することが求められます。事故が起こって保険金を請求する際には、損害の修理費用もしくは再調達費用に基づくのが一般的ですので、保険アレンジの際にも過不足のない金額を設定することが重要となるでしょう。

なお、同様の補償は法人向けの保険だけではなく、個人の家財保険でも自宅から持ち出す高額品については検討すべきで、例えば貴金属やスポーツ用品、カメラなどが想定し得る品物となりますが、更に貴金属などは一般的なバリューが分かりづらいケースがほとんどなので、保険手配に際してはきちんとバリューを裏付ける書類を用意しておくと、事故に際してスムーズに保険金の支払いを受けることができます。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。


斉藤 大(さいとう だい)
エーオン・リスク・サービス・オーストラリア
ジャパン保険サービス部

世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る