【特集】先輩投資家が語る不動産投資のアレコレ

先輩投資家が語る不動産投資のアレコレ

オーストラリアにおいてはよく話題に上る不動産投資。興味を抱く人は多いだろうが、大きな買い物であるが故に、購入の1歩を踏み出すのに勇気が要るのも事実だ。ましてやオーストラリアでの投資となれば、「日本人でも利益が得られる不動産投資は可能か」と疑問を抱くのは自然なこと。専門家からの豊富な情報だけでなく「経験者のリアル」も知りたいところではないだろうか。そこで今回は、オーストラリアに投資物件を持つ在豪日本人4人に同国の不動産投資事情を伺った。(聞き手=塩澤真奈美)

オーストラリアで不動産投資を始めた理由

――不動産投資を始めた理由を教えてください。

Aさん(以下、A):2013年に居住目的で1軒目を購入しました。実は、最初の物件は投資目的ではありませんでした。その後、仕事の都合で他物件に移り住む形でいつの間にか投資物件に変化していきました。

Bさん(以下、B):不動産投資のメリットは外国人としての弱みである言語力が関係ないことです。英語が上手に話せなくても購入してしまえば結果が付いてきます。そして、他投資と違いネガティブ・ギアリングが適応されるので損失してもカバーが利く点に魅力を感じ、2012年に投資を始めました。

Cさん(以下、C):モーゲージ・ブローカーである親しい友人から不動産投資のメリットを聞き勧められたことがきっかけで、2005年に投資を始めました。

Dさん(以下、D):最初の物件を購入した当時(1998年)は、政府の移民増加政策で人口が右肩上がりに伸びていくこと、そしてそれに伴ったその後のオーストラリア経済の成長が見込める時期でした。そのため、今後不動産の需要が高まると考え、投資に踏み出しました。

不動産購入時の重要なポイント

――不動産購入を行う上で特に何が重要ですか。

B:不動産購入はチームワークが一番大切ですね。不動産屋を始め、手続きを行う弁護士、更にローン組み立てのブローカー、タックス・リターン時に頼れる税理士など、しっかりと信用できる人を選ぶ必要があると思います。

C:3軒目のローンを組む際に希望の種類のローン組み立てをブローカーにお願いしたのですが「既にその種のローンは廃止になった」と説明され、別のローンを薦められました。後に他のブローカーに同じ内容を相談したところ、実は組み立て希望だったローンはまだ存在し、無事望み通りのローン審査が通りました。後に知ったのですが、先にブローカーが提案した別のローンは当時ブローカーへの手数料が一番高い種類のものでした。
 また、弁護士のアドバイスのお陰で不良物件の購入を回避できた経験もあります。これらの経験から、高い買い物だからこそ、地雷を踏まないよう正しい知識を持った専門家を見極めることがとても重要だと思いました。

D:私の経験から言えるのは、ディベロッパーも信用できるかを見極める必要があるということです。更地の状態で購入するオフ・ザ・プランの物件は市役所の許可が下りない場合もあります。ディベロッパーがきちんとした会社であればそのような問題は皆無ですが、失敗談を耳にしたことがあります。

投資で押さえるべきポイントとは

――皆さんは投資の際にどのような点を気を付けていますか。

A:購入・売却共に各手続きの値段交渉とコストの計算を一番重要視しています。固定資産税などの管理費の計算からキャピタル・ゲインに対して税金額は幾ら掛かるかといったことです。思い掛けず修繕が必要になった場合の予算を持ち合わせているかも考えるようにしています。

B:購入は自身のタイミングで行動できますが、売却は買い手が見つかるまで手の打ちようが限られます。キャッシュ化までの時間が読めないので、長期的な視野でコスト計算を行うようにしています。

C:1軒目の物件はブローカーに薦められたまま購入したのですが、好みのエリアではなかったため、わだかまりの残る決断でした。10年後に売却したのですが、ほとんど値上がりがなかったので失敗したなと思っています。それ以来「自分が住みたい物件か」を軸に不動産投資物件を選ぶようになりました。

D:欠陥住宅でもめるケースが多いと聞いたので、各専門家に相談するようにしています。せっかくの投資物件に問題があると、結局売れにくいですから。

未来の投資家へアドバイス

――今後、不動産投資をしたいという人へアドバイスをお願いします。

A:投資について身を構えることはないですが、全ての工程を着実に進めていくことをお勧めします。特にコスト面については長期的に考察することが大事です。思い掛けない出費などが出てきて投資が成り立たないということもあり得ます。しかし、心配し過ぎるとせっかくの資産形成のスタートを切れないので、アンテナを張って情報取集を行い、計画的に進行していくのが一番だと思います。

B:もしオーストラリアで会社員であれば、とにかく早く最初の1軒を保有することをお勧めします。なぜなら最初の1軒を自宅とした場合、印紙税の免除や政府から補助金を受けられるシステムが現在構築されているからです。私の場合は1軒目の物件を自宅から投資物件にシフトし、家賃収入でローンを支払い、減価償却などを通してタックス・リターンを受けました。更にその後、物件の評価価値が上がり、その利益を3軒目の頭金にというサイクルで投資をしています。専門家とよく相談して、利回りや投資システムを理解するのが大事です。

C:不動産投資は早ければ早いほど良いと思っています。低金利と今後もオーストラリアの人口が増えると言われている今だからこそ動くべきタイミングだと考えます。読者の皆様の中で不動産投資に興味があれば、すぐにでも行動に移すことをお勧めします。特に初めての購入の際には細かく調査をかけてくれる弁護士に依頼し、失敗リスクの少ない、着実な投資の道を切り開くことがベストかと思います。

D:物件を選択する際にはテナントが入りやすく、レントが高く設定できる場所をお薦めします。また、ローンを組む際は収入と照らし合わせた上で設定することはもちろん、金利の上昇や物件評価の下落があったとしてもリペイメントできるかなど、長期的な観点で計画してから購入決定に踏み切りましょう。

投資家達の不動産売買金額と購入地域

 最後に投資家の皆さんから一部公開して頂いた投資物件の購入地や売却を含めた価格を紹介する。これから投資を検討している読者にとっては1つの指標となるので参考にして欲しい。

Aさん

購入年度 購入地 購入価格 売却価格
2013年 ゴールドコースト $550,000 $570,000年(2015年)
2015年 ゴールドコースト $350,000 $420,000年(2018年)
2017年 ゴールドコースト $350,000 -

Bさん

購入年度 購入地 購入価格 売却価格
2012年 ゴールドコースト $240,000 $255,000(2015年)
2015年 シドニー $550,000 -
2016年 メルボルン $420,000 -
2018年 シドニー $650,000 -

Cさん

購入年度 購入地 購入価格 売却価格
2005年 シドニー $400,000 $440,000(2014年)
2006年 シドニー $320,000 $430,000(2011年)
2011年 シドニー $380,000 -
2015年 ゴールドコースト $520,000 -

Dさん

購入年度 購入地 購入価格 売却価格
1998年 シドニー $345,000 -
2015年 ゴールドコースト $404,000 -
2018年 ケアンズ $285,000 -

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