【税とビジネス】節税「1分で分かる、経費計上」

節税「1分で分かる、経費計上」

ATOはIT技術の進歩により、コンピューターによるデータ解析から過少申告、経費計上の額を分析し、監査へとつなげており、チェックの厳しさは年々増しています。同じ職業・収入レベルで経費がやたらと多い場合、税務監査となり、経費について雇用者と連絡を取り、本当にその経費を使う必要があったか、どのように使ったかをチェックすることがあります。

例えば、日本への渡航を「出張費」で経費計上したとします。ATOが雇用者に確認を入れ、「出張など指示してない」となれば、経費計上が覆される可能性が有ります。

まず経費計上をする際に挙げられる3大原則は以下の通りです。

・仕事関連の経費の場合、300ドルを超える経費計上には全ての領収書の保管が必要
・仕事に関連した経費以外の経費計上は1ドルから領収書の保管が必要
・私用(収入と関係ない)目的でも使う際はパーセントで按分することで経費計上

上記に加え、一部の経費については、利用記録も必要です。この記録はエクセルでも手書きでも何でも構いません。日本で購入した物でも経費計上が可能です。

では、代表的な経費計上項目と、それに付随する遵守事項を見ていきましょう。

自家用車費用
【条件】 配達などで会社から自分の車を使っての移動、研修への参加、仕事が掛け持ちの場合の2つの職場間の移動、会社に保管場所が無く大きな機材を運ぶ必要がある場合(基準は重さ30キロ)。通勤に関する交通費・車代の経費計上は出来ない
【項目】 車本体、ガソリン、修理・点検、清掃、レジストレーション、保険、駐車代、通行料金、または1キロ当たりのATOの指定金額での簡易計算
【必要な利用記録】 仕事での運転記録

出張
【条件】 仕事・研修参加のための出張。雇用者が容認、指示していることが好ましい
【項目】 宿泊費、旅費、出張中の食事(アルコールを除く)
【必要な利用記録】 6泊以上の国内出張の場合は記録が必要。海外出張の場合は1泊から記録が必要

ユニフォーム
【条件】 ロゴ付き。インダストリー指定、公認。レストランなどで働く際に着用する、黒いズボンやスーツは経費計上出来ない
【項目】 ユニフォーム代、洗濯代、ドライ・クリーニング代

携帯電話、インターネット
【条件】 仕事での使用。雇用者が容認、指示していることが好ましい
【項目】 月々の携帯、インターネット代の仕事用の割合
【必要な利用記録】 通話記録、ダウンロード記録など

自宅の電気代
【条件】 自宅で仕事をし、雇用者が容認、指示していることが好ましい。レントは通常不可
【項目】 電気代の仕事用の割合、または1時間当たりのATO指定金額での簡易計上
【必要な利用記録】 最低4週間の自宅での仕事の記録

上記の項目の他に、オーストラリアの認定団体への募金、会計士費用、文具代、仕事のスキル・アップのための学費、軽食、失業保険(生命保険は不可)、郵便代、備品などの項目でも仕事用で原理原則を満たしている場合に限り、経費計上が可能です。ただし、接待や顧客とのミーティングに伴う食事は経費計上が出来ません。


賀谷祥平
◎競馬騎手、Ezy Tax Solutions Pty Ltd代表取締役。豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。現在はNorth QLDで騎乗している。
Web: www.facebook.com/shoheikaya

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