大手食品ブランドとスーパーマーケットが価格戦争

ブランドの納入停止にスーパー側が降伏、値上げに

 国際的な大手食品ブランドとオーストラリア国内復占スーパーマーケット・チェーンの間で価格戦争が起きた。ブランド側は卸売業者に対してスーパーマーケットへの商品納入を禁止、各店で特定ブランドの商品棚が空になる事態に発展、ついにスーパーマーケット側が降伏するという騒動になった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ブレックファースト・シリアルやコーヒー、練乳、菓子類の国際的巨大企業ネッスレ社とウィスカスなどのペットフードのメーカー、マーズ・ペット・フーズ社がスーパーマーケット復占企業のウールワースとコールズに商品価格値上げを要求、復占側がこれに応じなかったため、ブランド側は両スーパーマーケット・チェーンへの商品納入を拒否した。そのため、両社の商品棚の一部が空になった。

 ケロッグ社のジャン=イブ・ウード元代表取締役は、「これはメーカー側が一方的に供給停止を決めたのではない。紛争の結果だ。大手スーパーマーケットを相手にする場合、大手ブランドには大きな交渉力があるが、普通の中小メーカーにはそのような交渉力がない」と語っている。

 今回、ネスレ社とマーズ社はこの交渉力をフルに利用し、スーパーマーケット側に値上げを承知させることができた。

 ネスレ社は、「旱魃続きのため、過去9か月で穀物価格が37%跳ね上がり、果実やナッツは10%値上がりしている。しかも、電力料金は28%、ガス料金も21%上昇した」と語っている。

 また、食品産業コンサルタント、Next Genのニール・レクリン氏は、「ほとんどのメーカーは大手小売業者に対してこの2年か3年価格引き上げをしていないはずだ。そのため、現在は圧力釜状態になっており、メーカー側がコスト上昇を負担することも限界に来ているはずだ」と分析している。その圧力釜状態は、ALDI社が過去15年で10%を超える食品雑貨市場を獲得する過程で超安値を打ち出してきたことが大きく影響している。

 2015年にはアーノッツ社が店頭価格値上げを要求して、コールズがこれに応じなかったため、ティム・タムの納入を停止した事例があり、大ブランドの場合、スーパーマーケット側が商品を商品棚に置かなければ客が離れる結果になるため、スーパーマーケット側は劣勢に追い込まれる。

 両スーパーマーケット・チェーンはネスレ社とマーズ社の製品の価格を引き上げ、再び商品を棚に並べ始めている。

 ただし、中小メーカーは今後も復占スーパーマーケットの力に左右され続けることになる。
■ソース
Giant global brands ban supermarket deliveries in price war

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