連邦巡回法廷判事に「偏向」の批判

移民、盲導犬で時代逆行の判決

 アレグザンダー「サンディ」ストリート連邦巡回法廷判事は、移民問題の裁判でほとんどの場合、移民に厳しい判決を下しており、「偏向判決」の批判が出ていた。さらに、「視力障害者は盲導犬を連れて飛行機に乗る権利がない」とした同判事の判決を連邦裁が覆したことから、同判事の適格性を疑う声も挙がっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 裁判原告のデビッド・マリガン氏は、脳性マヒのため、運動障害、聴覚、視覚障害を持っている。2015年初め、バージン・オーストラリア社の飛行機に乗ろうとしたが、盲導犬を乗せることを拒否されたため、同社を相手取って訴訟を起こしていた。その訴訟の裁判が、2014年末に保守連合政権のジョージ・ブランディス法務長官から連邦巡回法廷判事に任命され、2015年初めから就任していたストリート判事の指揮で進められた。ストリート判事は、「航空会社側にはマリガン氏の盲導犬の搭乗を拒否する権利がある」との判決を下した。しかし、連邦裁判所判事全員の出席で行われた控訴審は、ストリート判事の判決を覆し、航空会社に対して、マリガン氏に1万ドルの賠償金を支払うよう命じた。また、連邦裁の複数の判事が、ストリート判事の「迅速な判決」を批判しており、「条件を熟考し、法的結論まで時間をかけなければならないのに、一審の判事はその場で判決を下している。経験を積んだ判事なら過誤を避けようとするものだが」と述べている。

 ストリート判事は、タミル人とレバノン人の難民希望者が難民申請却下を不服として控訴した裁判で即決で控訴を棄却しており、2人が「公正な裁判手続きを欠いている」として、連邦裁に控訴している。また、ストリート判事は、2015年前半に難民申請を却下された難民などが移民省を相手取って起こした裁判254件のうち、252件で移民省に有利な判決を下しており、ストリート判事の「偏向」問題が大きく取り上げられ始めている。
■ソース
Full Federal Court overturns Judge Alexander ‘Sandy’ Street ruling in airline guide dog case

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