ペル枢機卿、「犯罪界にだまされていた」

聖職者の児童性虐待認識を否定

 児童性虐待問題に対する団体の隠蔽など組織的行為を調査している連邦特別調査委員会は、バチカンに務めるジョージ・ペル枢機卿を喚問したが、ペル枢機卿がオーストラリアへの渡航に耐えられる健康ではないため、委員会メンバーや生存被害者がバチカンに赴き、ローマのホテル・キリナルで開かれた特別審問で、委員会が枢機卿の証言を聴取している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ペル枢機卿は、「自分は、犯罪と隠蔽の世界で、現状を変えたくない人々にだまされていた。児童性虐待が行われていたことを知らなかった」と証言している。また、「もし、私が児童性虐待の事実を知れば、それに対して何らかの措置を取ることを知っている者達が隠していたのだろう。彼らは私が彼らと同類ではないことに気づいていたのだ。もし、私が話を聞かされていればいろいろと不都合な質問をするだろうから、カソリック教育事務所はそのことでおびえていたに違いない」と証言した。

 しかし、特別委員会付きの弁護士は、このペル枢機卿の説明を、「とても信じられない」と突き放した。また、ペル枢機卿は、1970年代から1990年代まで児童性虐待を繰り返していたと告発されているピーター・シアソン神父が、信者に拳銃を突きつけたり、子供達の前でドライバーで小鳥を突き刺した事件を証言した。シアソン神父は、また、女児の胸にナイフを突きつけ、「動けば、これで一刺しだ」と脅したと証言されている。

 ペル枢機卿は、児童性虐待、子供に暴力をふるったシアソン神父が非常に危険だという子供達から出された苦情リストが議題にのぼった会議についてはまったく記憶にないと証言した。また、シアソン神父は2009年に死亡しているが、枢機卿は、「人生で出会った中でもっとも不愉快な人物」と評した。

 特別委員会付き弁護士は、「ペル枢機卿の証言は、責任を自分自身からそらせるよう練り上げられている」と語った。

 性虐待生存者は、フランシス法王への面会を要望している。
■ソース
Cardinal George Pell ‘deceived in a world of crime and cover-ups’

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