カルダスNSW州警察副長官退職表明

「NSW最高の警察長官になれた人材」

 週末、NSW州警察のニック・カルダス副長官が退職の意を明らかにした。カルダス副長官は、2017年に任期の終わる現アンドリュー・スキピオーニ長官の後継者と広く目されていた。「NSW州警察史上最高の長官になれるはずだった人物」との評価もある。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 今年58歳のカルダス副長官は、「長期休暇を取る予定だが、休暇が終わってから、34年間勤め上げた警察を退職するつもりだ」と発表している。ABC放送は、「すでにカルダス氏には国際機関からも誘いがかかっている」と伝えている。

 エジプトからの移民出身というカルダス氏は、非英語圏出身で州警察副長官にまでのぼった初めての人物で、警察官の経歴としても殺人課を率い、さらに州の犯罪組織捜査にも辣腕をふるった。さらに、オーストラリアでも他民族が共存するシドニー地域で警察行政と民族コミュニティとの関係強化にも非英語圏からの移民という立場から、民族間の緊張が高まった時にも冷静を呼びかけ、事態を収拾してきた。

 カルダス氏は、「今後、もっと大勢の非英語圏出身者が、警察だけでなく、政府や社会全般で高い位置に挙がってくることを期待している。私は特別な人間ではない。ただ自分の置かれた位置で求められることに努力してきただけだ。30年や40年前に比べると、各警察管区が地元民族コミュニティと強い協力関係を維持している」と述べている。

 1999年からの数年間、州警察監察部が、100人ほどの上級職員に対して、電話盗聴などの内部捜査を行った。カルダス副長官も捜査対象にされたが、ほとんどすべてが事実無根の容疑だった。その監察部の内部捜査を指揮したのが同僚のキャサリン・バーン現副長官で、それ以来、カルダス氏とバーン氏の間には対立が続いているといわれてきたが、今回もカルダス氏は、電話盗聴スキャンダルは退職の理由ではないと否定している。しかし、「バーン氏を次期長官として支持するか?」との質問には、「それは政府の決めること」と明言を避けた。
■ソース
NSW Police Deputy Commissioner Nick Kaldas to quit after taking leave

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