建築遺産指定建物を無許可で解体

シドニーの開発業者、罰金などの処罰

 シドニー・インナーウエストのパラマッタ・ロード沿いに建っていた古い小売店長屋を違法解体した不動産開発業者が処罰され、罰金刑を言い渡され、また同じ土地に取得していた建築許可も取り消された。この長屋は建築遺産に指定されていた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 処罰された開発業者はビル・ガートスで、建物はアナンデール・ホテルの隣、マクドナルドの向かい側に建っていた。

 建築遺産建物の違法解体をめぐってNSW州土地環境裁判所で争われていたが、判事は、違法解体の責任はガートス個人にあるとして罰金その他合わせて25万ドルの支払いを命じた。

 ライカート市役所は建物前壁の保存を条件に建物の再開発を許可したが、ガートスとガートスが所有する開発会社のジェイトニアはこの条件を無視して前壁を破壊した。

 ピーター・ビスコー判事はガートス個人に対して15万ドルの罰金、ジェイトニアに対して5万ドルの罰金を言い渡し、さらに前壁を解体した建築業者にも5万ドルの罰金を言い渡した。判決でビスコー判事は、「この事件ではガートスの違法行為がもっとも強い。他の者の違法行為はガートスの行為によって導かれたものである」と述べている。

 ガートスの弁護人、ジェームズ・ジョーダン弁護士は廷外で、「前壁は危険な状態だったために解体せざるを得なかった」と語っている。また、建物の解体作業中にガートスは二度にわたって再開発許可条件を変更しようとしており、検事は、「被告人の違法行為は意図的に欺罔をもって実行された。前壁のレンガなどの建材は廃棄され、まったく記録もされていないため、復元も不可能である」と論述している。

 現場は板壁で囲われ、今も瓦礫が散乱したままになっている。また、ライカート市役所は、「建築遺産の違法解体が行われたことから、ガートスもジェイトニアも現場の再開発許可を取り消された。そのため、両者は同所に新しい建物を建てる許可も受けられない」と発表している。
■ソース
Sydney developer Bill Gertos fined after illegally demolishing heritage building

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