保険会社元主任医師が会社を告発

生命保険支払い逃れに診断に圧力

 ABC放送の3月7日付時事番組「Four Corners」は、コモンウエルス銀行系生命保険会社、コミンシュア社の元主任医師にインタビューし、病気や死期間近い被保険者の保険金支払いを避けるため、同社が不誠実、非倫理的な行為に及んでいたとする、同医師の告発発言を放送した。

 ABC放送(電子版)は、フェアファクス・メディアとの共同調査結果を伝えた。

 同番組は、プライバシー保護のため、名を出さず、顔を映さないという条件で取材に応じた元主任医師、Dr. Kohにインタビューした。Dr. Kohは、2013年11月から2015年8月まで同社に勤めたが、被保険人診断報告書が「保険請求方針」に合わない場合には診断の書き替えを命じられた。その態度はあからさまで、「この部分を書き替えるか抹消するかしてくれないか。そうすればもっと望ましい診断をしてくれる人に頼むから」という調子だったと語っている。

 Dr. Kohは、自分の診断報告書が社内のITシステムから消えたために懸念をいだき始めた。調べさせようとしたが完全に無視された。調べると同じように消えた報告書がいくつもあった。Dr. Kohは、この問題をコミンシュア社役員会に報告し、役員会は監査を命じたが、詳しい監査結果はついにDr. Kohの耳に入らなかった。同時に、心臓マヒ発作を理由とする保険金請求を拒否するために古い定義を用いたり、支払い拒否に都合のいい証拠を採用する会社の慣行にも懸念を抱き始めた。

 Dr. Kohは、内部文書を個人の電子メール・アドレスに送ったことをIT方針違反として2015年8月に解雇された。Dr. Kohは、「ファイルが消えることに対処するために行ったまで」と証言している。

 解雇後、Dr. Kohは、コモンウエルス銀行のイアン・ナレフCEOに宛てて、この一件を書き送った。ナレフCEOは、「個別事案について話せないし、コミンシュアは別会社だ。それでも、社員が会社でよからぬ行いに気づいた場合にはそれを安全に報告できるようでなければならない。倫理的な組織も完全ということはない。間違いを犯すこともあるだろうが、倫理的な組織とはその間違いをどう改めるかというところにあると考える」と述べている。
■ソース
CommInsure: Doctors pressured to help CBA’s insurance arm avoid payouts to sick and dying, whistleblower says

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