ドローンで海の人命救助、実用化に一歩前進

リップで沖に流された2人に救命具投下

 NSW州最北海岸地域で、海水浴場のライフガードが操縦していたドローンが、リップ(離岸流)に乗って沖に流されていた2人をビデオ・カメラで捉え、2人に向けて膨張式の救命具を投下した。

 現場はバイロン・ベイの南、レノックス・ヘッドで、ライフガード監督のジェイ・シェリダンさんが操縦するドローン、リトル・リッパーが、沖合の波に浮かんでいる2人を発見、「レスキュー・ポッド」と呼ばれる自動膨張式の浮き袋を上空から投下した。このドローンは最北海岸地域で採用されている2機のうちの一つで、日中にポート・マコーリーからバイロン・ベイまでのビーチをパトロールしている。

 サーフ・ライフ・セービングNSWのスティーブン・ピアースCEOは、「このドローンは人命救助技術の新しい段階に入っている。パトロールのあるビーチでもないビーチでも、視界の広い上空から海水浴客の安全を守るためにドローンが大いに活用できるという考えは当然のことだ」と語っている。

 2017年12月、サーフ・ライフ・セービングNSWでは、州政府の第一次産業省と協力し、サメ監視と人命救助の機能を持たせた無人機の実用化プログラムを開始している。ピアースCEOは、「NSW州海岸のサメ被害緩和対策を管理している第一次産業省にアプローチしている。政府省庁よりも私達の方がドローンを有効に活用することができると思う。訓練を受けたライフセーバーならリップや危険な波、水泳者などを視認する訓練を受け、技量を備えていると伝えた。政府の大臣は私達の提案に大いに乗り気になった」と語っている。

 リトル・リッパー・レスキュー2機を含め、現在では最北海岸地域で17機のドローンが稼働しており、ライフセーバーやライフガードは通常の監視に加えてドローンでの空からの監視もできるようになった。

 2016年から17年にかけて、オーストラリア全土で291人が溺死しており、そのうち50人がビーチで亡くなっている。ピアースCEOは、「将来的には州全域で100人を超えるライフセーバーに小形のサメ監視ドローンと大形のリトル・リッパー・レスキュー操縦の訓練を施すことになる」と語っている。
■ソース
Little Ripper Rescue drones ‘next stage in the evolution of lifesaving technology’

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