「両親は親権問題解決を」と判事

レバノンの60 Minutes取材班逮捕で

 親権者による子供の国外拉致問題に関しては、ハーグ条約が、片親が相手の了承を得ずに双方の間の子供を国外に連れ出すことを禁じている。別れた夫が2人の子供をレバノンに連れて帰ったため、オーストラリア人の母親がレバノンに渡って、2人を連れ戻す話を取材していた時事番組「60 Minutes」の取材班が、連れ戻しに失敗し、当局に逮捕された。予審が始まったが、母親による子供の拉致は「営利誘拐」に当たらず、母親に対してはかなり寛大な処置が予想されるが、取材班らにどのような判断が下されるかが注目されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 母親はサリー・フォークナーさんで、弁護士が明らかにしたところによると、予審判事は、「まず両親が話し合いで合意を得ることが重要」と指示した。一方、父親のアリ・エルアミエンさんは合意を渋っているものの、今回の事件での被告人らの処罰を望んでいないとしている。また豪外務省は、駐レバノン豪大使がレバノン外相と会い、この問題について話し合ったことを発表した。

 事件では、ベイルートの通りで2人の子供がレバノンの祖母に連れられて歩いているところを、取材班が祖母を押し倒すなどして子供を連れ去ろうとして失敗、防犯カメラなどに撮られていたため、大きなニュースになり、レポーターのタラ・ブラウン、プロデューサのスティーブン・ライス、カメラのベン・ウィリアムスン、録音のデビッド・ボルメント、連れ戻し屋チームが逮捕されている。

 判事の指示は、フォークナーさんにとってはジレンマになることが予想される。逮捕者に寛大な処置を受けさせるためには、エルアミエンさんとの合意で子供2人をレバノンに残すことにもなりかねない。また、子供2人の意向も年齢によっては考慮されない。

 ジュリー・ビショップ豪外相は、「レバノンの法律はフランス法体系に基づいており、イギリス法体系のオーストラリアの法制とは異なるため、現在の状況を簡単に説明することはできない」と語っている。
■ソース
60 Minutes: Judge pressures couple to resolve Lebanon child custody dispute, lawyer says

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