パース・バックパッカーの集団薬物中毒は意外な毒物

チョウセンアサガオにも含まれる乗り物酔い止め成分

 1月2日、WA州パース市のスワン川南岸地区のバックパッカー宿泊所で9人が急性薬物中毒で危険な状態になり、病院に運ばれた事件で、宿泊所にあった白い粉末を分析していた警察科学鑑識は、白い粉末がこの種の事件の薬物としては珍しいヒヨスチン、またはスコポラミンと呼ばれる化学物質と発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ヒヨスチンはナス科のチョウセンアサガオやベラドンナなどのアルカロイドであり、腹痛の鎮痛剤のブスコパンや乗り物酔い止めなどにも含まれている。しかし、過剰投与では発熱、痙攣、心臓マヒなどを引き起こす。また、一時的な記憶障害を起こすことでも知られており、女性の飲み物に混ぜて気を失わせ、強姦する犯罪に用いられたため、レープドラッグとも呼ばれている。

 退院したバックパッカーがABC放送に語ったところによると、問題の薬物は12月11日に宿泊所宛てにアメリカのニューヨークから郵便で送られてきており、宛名の人物には誰も心当たりがなかった。しかし、その場にいた者が封を開け、アルミ・フォイルに包まれた白い粉を見つけた。そのうち9人がコカインと思い込んで鼻から吸い込んだところ痙攣を起こし、非常な重症になった。

 WA州警察のギャリー・バッジ副長官代理は、「この事故は、違法薬物であろうと処方薬であろうと正体の分からない薬物をむやみに投与する危険を思い知らされる事故だ。事故当時、早めにトリプル・ゼロ(000)通報や医療処置がなければ非常に重大な結果になっていた」と警告している。

 同宿泊所に夜遅く帰ってきた宿泊者が、意識不明や痙攣などの異常を示す9人を発見し、救急隊に通報した。同事故の中毒患者を治療した医師らは、「治療が後40分遅れていれば死者が出ていた可能性もある」と警告している。
■ソース
Perth backpacker mass overdose linked to common travel sickness drug hyoscine

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る