メルボルン都心の短期アパート刺殺事件容疑者逮捕

連邦首相ら「民族ギャング」発言で問題政争化

 7月21日、VIC州メルボルン市都心部の短期アパートでのパーティを開いていたグループと後から来たグループとの間でケンカが始まり、最初にいたグループの女性1人が刺され、救急隊が駆けつけたが既に死亡していた。

 この事件の犯人を追っていたVIC州警察は、メルボルン西北地区のティーンネージャを殺人容疑で逮捕した。

 ABC、SBC放送(電子版)が伝えた。

 市内アベケット・ストリートのEQ タワーで起きたケンカのさなかに刺されたメルボルン市北東部パケナム在住のラー・チョルさん(19)は、「公正な司法」を求めて法学を学ぶ学生で、フェースブックの追悼の言葉は、チョルさんが明るく、いつも周りの人々への気づかいを忘れない人だったと語っている。

 VIC州警察のティム・ハンセン警視長は、「同ビルの56階でグループがパーティをしていたところに他のグループがやって来た。ケンカで女性が刺され、混乱している間に後から来たグループが逃走した。後から来たグループがパーティに招かれていたのかどうかはっきりしないが、両グループに関係はあるようだ。現場に残っていたのはいずれもアフリカ系オーストラリア人でハイティーンないし20代前半だ。逃げた犯人を捜索している」と発表していた。
 7月23日、VIC州警察はメルボルン市北西部サンシャイン・ノース地区の17歳の少年をチョルさん殺害容疑で逮捕し、事情聴取を続けている。

 3AWラジオに出演したスチャート・ベートソン警視長は、「一部の政治家がこの事件をスーダン人系ギャングの暴力と関連があるように言っているが、まったく無関係だ。問題を実際より大きくしたり、人種問題にすり替えたり、特定コミュニティを標的にし始めると意図しない結果になる。民族コミュニティ全体が中傷され、出歩くこともためらうようになる」と警告している。

 連邦保守連合政権のピーター・ダットン内務相は以前から、「メルボルン市民はアフリカ人ギャングの暴力が怖くて夜に夕食を食べるために出ることもできなくなっている。VIC州労働党政府の法と秩序政策に大きな問題がある」を持論にしていたが、チョルさん殺害事件にも、「NSW州やQLD州にはこのような問題はない」と語っており、治安問題を人種問題として政治化し始めているとVIC州警察のベートソン警視長が批判している。
■ソース
Melbourne teen remembered as ‘bright, positive’ after death during CBD apartment dispute
Teenage boy arrested over death of Laa Chol

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