ナウル政府、精神障害の被収容者の豪移送妨害

豪連邦裁判所の移送命令を無視

 9月5日、ナウル政府は、ナウルにある豪領外難民収容所で憂鬱症と心理的外傷関連の精神状態を抱えており、緊急に治療の必要な被収容者のオーストラリアへの移送を妨害した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この被収容女性のオーストラリアへの移送は9月3日付の豪連邦裁判所の命令によるもので、9月5日に緊急に開かれた連邦裁判所の審理では、「女性のオーストラリアへの移送命令に反した責任はピーター・ダットン内務相と連邦政府が負うことになる」との訴えが出された。

 裁判所での陳述で、ナウルの多文化問題相は、「被収容女性が緊急に治療が必要ということに説得力がなく。女性とその兄弟に患者空輸の認可を与えることができない」としていることが明らかにされた。

 連邦政府代理の弁護士は、「政府は、オーストラリアとナウルの微妙な外交問題がある中で裁判所命令に従うよう懸命の努力をしている」と述べた。

 内務相を代理するデジャン・ルキッチ弁護士は、「ナウル政府は、ナウル国内で被収容者が適切な待遇を受けていないとか十分な治療が受けられないとかと見られることに極度に神経質になっている」と述べている。

 さらに、「被収容女性は9月7日には民間航空会社のフライトでNSW州の病院に入院することが決まっている。これはオーストラリアの国法の問題ではなく、外交と国際関係の微妙な問題だ。法的には、この女性は臨時定住ビザでナウルに滞在しており、行き先の国のビザさえあればナウルを出ることは自由だ。民間航空で出国することに何の問題もないのはそういうわけだ」と述べている。

 5日の審理で連邦裁のデビー・モーティマー判事は、女性のオーストラリア移送を9月8日まで期間延長し、「今回の事件は極端だ。日常的な治療ならナウルの医療で不十分だという証拠はなく、この事件が非常に極端なケースだという証拠だけがある。ナウル出国を必要以上に引き延ばすことはしたくない。内務相が裁判所命令に違反するというのは深刻な問題だ」と述べた。

 また、連邦政府は患者空輸をキャンセルしたために10万ドルの罰金支払いを命じられたとの証言もあった。
■ソース
Nauru blocks transfer of mentally ill refugee to Australia despite Federal Court order

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