ABC職員、運営委員会全員の罷免も検討

会長の「人事権侵害」にも抗議せず、理事長就任

 ABC放送の運営委員会がミシェル・ガスリー理事長を罷免したことに端を発し、理事長を罷免した当のジャスティン・ミルン会長が辞職するという事態になったが、ミルン会長がガスリー理事長に宛てた電子メールで保守連合政権の意向を忖度してジャーナリスト2人の解雇を求めていたことが明らかになり、さらにミルン会長が運営委員会全員にその電子メールを回覧していたことも明らかにされた。

 しかし、ABC放送職員の人事権は理事長に与えられており、一方、ABC放送運営委員会の役割はABC放送の中立独立性を保証することにあり、人事に介入したことがミルン会長辞職の原因になっている。運営委員会がミルン会長の人事介入を知っても何らか抗議しなかったことで運営委員の適性を疑う意見が挙がっていた。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)は、「ABC放送のジャーナリストや編集者が、今回の紛争における運営委員会の役割を明確に引き出すための戦術として、2018年5月に職員代表として運営委員会委員に選んだジェーン・コナーズ委員の不信任案を可決することを検討している」と報じている。

 ABCTVの「メディア・ウォッチ」などで知られるベテラン・ジャーナリストのポール・バリー氏は、「運営委員会の委員は、現在のような政治的バイアスで時の政権が選ぶのではなく、技能や能力によって選ぶべきだ」と語っている。

 ミルン会長辞職後は、運営委員の一人、カーステン・ファーガソン氏がABC放送会長代理を務めているが、ミルン会長の人事介入はガスリー理事長が罷免される直前に委員会に送った11ページにわたる内情暴露の手紙に記されており、しかも、ファーガソン氏を含む委員が何か月も前にミルン会長の人事介入を知っていたことも明らかにされている。

 運営委員会委員は、通信芸術省次官の調査と連邦議会上院調査委員会で証言する見通しになっている。
■ソース
Angry ABC staff weigh up ‘sacking’ their own board representative

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る