「消費税率引き上げで税増収なし」

財務省がモリソン財相に試算で忠告

 スコット・モリソン連邦財相は消費税率引き上げに熱心な発言をしていたが、一転して、マルコム・タンブル政権が、「消費税率引き上げはない」ことを明らかにした。その裏に、財務省の試算と答申があったことが報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 政府が公開した2件の省職員説明によると、税制改革がなければ経済成長が鈍化するが、消費税引上げは経済成長には役立たないこと。また、賃金上昇により平均的な所得者層が最高所得額税率に押し上げられる「ブラケット・クリープ」で長期的にGDPが0.35%引き下げられることが骨子になっている。政府支出はGDPの0.2%上昇が予想され、また財務省の長期GDP成長予想が3%から2.5%に引き下げられたことに続いて経済鈍化が大きくなることを意味している。モリソン財相は、ブラケット・クリープを税制改革の主要な理由としていた。

 財務省は、これら試算をあくまでも概算だとしているが、1月25日に政府に提出されたモデルでは、消費税を15%に引き上げ、個人所得税を300億ドル引き下げ、さらに60億ドルが自動的に年金額増加その他の歳出項目に充てられ、経済成長への寄与はゼロ%としている。ただし、所得最下位20%の世帯のうちわずか154,000世帯が消費税上昇分の全面補償を受けるだけで、160万世帯は実質的に貧しくなる。

 財務省はKPMGとIndependent Economicsにもモデリング試算を依頼した。その結果、GDP成長をそれぞれ0.3%、0.18%と見込んでおり、財務省の試算とほぼ一致していた。これらの報告を受け、タンブル政府はモリソン財相や少数の議員、一部の州首相が主張する消費税引き上げ案を捨てた。
■ソース
Tax reform: Treasury modelling presents taxing dilemma for Government

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