「ブラケット・クリープ調整は金持ち優遇」

財務省データ、連邦財相の主張否定

 2週間の連邦議会では、スーパー年金拠出金、税制改革、上院投票法などが審議されることになっている。その中で、スコット・モリソン財相らはブラケット・クリープ調整を主張しているが、財務省の試算では、この調整はごく少数の高所得者優遇になることが明らかにされた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 財務省データの分析によると、ブラケット・クリープの問題を調整するため、国民平均所得に近く、税率段階の上がる所得額$80,001を引き上げるという政府提案は、平均所得者よりも高額所得者にとってはるかに有利になることが示されている。しかも、この調整でもっとも利益を受けることが少ないのは女性であることも明らかになった。

 ブラケット・クリープ調整には、「一般的世帯の税負担を軽減する」ことと、「労働年齢の労働参加を促進する」という2つの口実が使われているが、高額所得者男性が国民総所得の大部分を握っているというのが現実である。

 たとえば、ブラケット・クリープ調整によって年収10万ドルの所得者が得る年間減税額は$82,000の所得者の年間減税額の10倍にもなる。また、女性は全体として男性より賃金の低い職業に就いているため、この調整による利益はほとんどの場合ゼロである。また、この調整は財政にとって年間17億ドルの税収減になるが、そのうち73%が男性労働者にわたり、女性にはわずか27%しか行き渡らない。しかも、高額所得者が利益を得ることになる。

 政府は、ブラケット・クリープが労働参加を妨げるという口実をもうけていたが、データの分析で、女性の労働参加を促進するためには女性の労働参加を妨げている保育所問題などを解決する方がはるかに効率が良いとの結果が出ている。
■ソース
Bracket creep fix ‘would help wealthy men most’

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