法医学者、「ボディ・ファーム」献体募集

イラワラ地域の高齢者対象に活動

 作家パトリシア・コーンウェルの愛読者ならよくご存じだろうが、アメリカにはいくつか「ボディ・ファーム(死体農場)」があり、法医学者らが、様々な条件での人体の腐敗進行を研究し、それを殺人事件などの科学捜査に役立てることができるようになっている。オーストラリアでもブルーマウンテンのどこかに約5ヘクタールの広さの「ボディ・ファーム」が開設された。すでに献体の申し出はいくつもあると報じられているが、もっと多数の献体が必要で、同施設管理の法医学者らは、イラワラ地域の高齢者に活動の趣旨を理解してもらう活動をしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 シャリ・フォーブズ教授はシドニー工科大学の法化学者で、このボディ・ファーム、公式名称を「Australian Facility for Taphonomic Experimental Research (AFTER)」の統括責任者を務めている。ブルーマウンテンの森林の中に設置された施設は2016年に正式開所し、2月から本格的に人体を置き、化学者、生物学者、人類学者、昆虫学者、警察官らがその変化を観察し、社会に役立てていく。

 フォーズブ教授は、機会がある度にこのボディ・ファームの意義を社会に伝えることに努めており、今回はウロンゴンの南、カイアマで開かれるUniversity of the Third Ageの参加者にその意義を講演することになっている。

 教授は、「この話にショックを受ける人もいるが、関心を持つ人もいる。ボディ・ファームでは棺その他の人工物を地中に埋めたりしないから環境持続性がある。また、自分の身体が土に還っていくことをいい考えだという人もいる」と語っている。

 教授は10年以上にわたって、死体の臭気を研究しており、警察の救助犬が死体と生体をかぎ分ける秘密を解明しようとしている。腐敗の全段階で死体から出る臭気をそのすぐ上で吸収し、研究室でその臭気の化学分析をしていく。犬が死体をかぎ分けるその化学成分を突き止めることが私の研究目標だ」と語っている。

 献体登録はUTSで行っている。
■ソース
Illawarra seniors to meet scientist behind ‘body farm’ and learn about cadaver donation

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