「今すぐ対策しないと大陸全土を侵略される」

南米原産の攻撃的なアカヒアリに科学者が警告

 南米原産のヒアリは攻撃的で一度刺されると繰り返し刺され、ヤケドのような激しい痛みになる。また、アナフィラキシーを引き起こすため、アメリカ合衆国ではこれまでに85人が亡くなっていると言われている。しかも、世界中に広まりつつあり、日本ではまだ見つかっていないが、オーストラリアではQLD州を中心にすでに巣が発見されており、今回発表された報告書では、「今のうちに連邦政府が高額の予算を組んで根絶しない限り、いずれ大陸全土を侵略される。他の昆虫を補食するため、生態系を狂わせ、家畜にも被害が出る」としている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この報告書は「全国アカヒアリ根絶プログラム」の独立レビューで、根絶には一刻の猶予もならず、オーストラリアに入り込んだ移入種生物としては最悪のケースにもなりかねないとしている。

 また、アカヒアリの広がりを防ぐためには、連邦政府が今後10年間で3億8,000万ドルの予算を投じてアカヒアリの巣の発見と駆除、監視を続けなければならないとしている。

 オーストラリア全土に広まった場合、年間3,000件のアナフィラキシー反応の被害を受けることもありえる。しかも、アカヒアリは群が非常に統制の取れた一斉攻撃を加えるため、子羊やニワトリさえ襲うことがある上に作物を破壊し尽くすおそれがあるとしている。

 来年早々に州・準州・連邦の農相がアカヒアリ根絶のために話し合うことになっているが、「侵入種対策会議」のアンドリュー・コックスCEOは、「予算を投入して一挙に根絶してしまわないと勝ち目はない。棲息地が徐々に広がってきているのは予算が不十分だからだ。その被害はケーン・トードなど現在の侵入種の被害をすべて合わせたよりも大きくなる」としている。

 バーナビー・ジョイス連邦農相は、「根絶はまだ可能であり、また、国益問題でもある」と語っている。
■ソース
Red fire ants: Time running out to wipe out deadly, invasive insect, report finds

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