デービス南極観測基地の糞尿海洋投棄終了に

最新汚水処理設備完成間近、12年間の慣行に幕

 オーストラリアのデービス南極観測基地に最新の汚水処理設備が完成間近になっており、2005年以来続いていた人間の排泄物汚水や厨房排水の海洋投棄がようやく終わろうとしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 汚水や廃棄物の海洋投棄については1972年の「廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約(ロンドン条約)」で規制されている。

 オーストラリア南極局(AAD)は、「150万ドルをかけた最新汚水処理技術は瞬間殺菌技術を採用しており、人間の排泄物も厨房の排水も飲用に適した水質にまで処理した上で海洋投棄しても海洋生物環境に与える影響は極微になる」と発表した。

 TAS州ホバートから4,800km南のデービス基地にあった汚水処理設備は2005年に故障し、それ以来、2015年まで基地汚水は水で薄めた上で船着き場に近い水際までパイプで運び、そのまま海洋に投棄していた。

 この投棄法は環境関係基準に違反していないが、3か月間の環境影響評価調査の結果、汚水の拡散が適切でなく、糞尿汚染、重金属、有機汚染物質などが堆積しており、アザラシやペンギンが人間の大腸菌などに汚染されていることが明らかになっていた。

 2015年にAADが副処理設備を設置したが、2016年には、AADが再び、「低量ながら、パイプ投棄口より海流の方向約2kmまでの海底泥から人間由来の排泄物汚染物質が検出された。

 新しい設備ではオゾン、紫外線、超濾過、塩素滅菌、活性炭濾過、逆半透膜などの浄化技術を組み合わせ、世界保健機関(WHO)の飲用水ガイドライン基準を超える水質を実現している。

 ただし、観測隊員は、「飲用水には浄化水よりも周囲の雪を溶かした水を使いたい」としている。また、他の2豪南極観測基地にも同様の設備を設置する予定になっている。
■ソース
Davis Antarctic base set to end faecal dump into sea with new treatment technology

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