「バリア・リーフ財団への巨額助成金は考えられない」

元財団理事がタンブル首相の行為に疑問の声

 グレート・バリア・リーフは水温上昇や白化などで危機が懸念されており、連邦科学産業研究機構(CSIRO)や海洋国立公園局、大学などの国立機関がリーフの研究を続けている。

 ところが、先日にはマルコム・タンブル連邦首相が、大手エネルギー企業などがスポンサーになっており、わずか6人の小さな団体、グレート・バリア・リーフ財団(GBRF)に4億4,400万ドルの資金を提供すると発表した。ただし、財団側は、「私達の方から政府に助成金を求めたことはない」と証言していた。

 8月9日、同財団の元理事が、「バリア・リーフ財団への助成金はショッキングでむしろ訳が分からない」と批判している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 発言したのはかつてデパートなどを経営し、また博愛活動でも知られたマイヤー一族一人、マイケル・マイヤー氏で、GBRF創設者の一人でもある。

 タンブル首相の助成金発表はすでに各所から「首相の独断専行」の批判が出ているが、マイヤー氏の発言で一段とタンブル首相への風当たりが強まることになる。

 マイヤー氏はかつてはGBRFの資金面のサポーターで、2002年までの2年間は理事会のメンバーだったが、財団の企業的動きや、化石燃料産業側の関わりが大きくなったことに疑問を感じて財団を抜けている。

 さらに、8月8日には、Environmental Justice Australiaのガバナンス専門家や弁護士の間で、「連邦首相の財団への国庫からの寄付行為は連邦政府のガイドラインに違反している」と考えていることが明らかにされている。

 連邦政府とGBRFの間の助成金交付合意書では、「リーフの最大の脅威に対する対策を発見する」ことが助成金に対するGBRFの使命で、最大の脅威として、「水質劣化とオニヒトデの大量発生」が挙げられているだけで、他の研究機関がリーフ最大の脅威としている「気候変動」については述べられていない。そのため、専門家は、「気候変動対策なしならGBRF助成金4億4,400万ドルはどぶに捨てたも同然」と語っている。

 ジョッシュ・フライデンバーグ環境相は、ABC放送に対してコメントを拒んでいる。
■ソース
Barrier Reef Foundation grant ‘unthinkable, mind-blowing’, former board member says

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