タスマニア特集2 クレイドル・マウンテン

タスマニア特集
第2回

クレイドル・マウンテン

 タスマニア州北西部にあるクレイドル・マウンテンは、世界遺産に指定された高原地帯にそびえ、荒々しい山肌がダブ湖の蒼い清水に映る風景が美しい。山の周辺には踏破に数日間かかるものから数時間のものまで長短様々なトラック(歩道)が整備されていて、トレッキングのメッカとなっている。
ダブ湖に映るクレイドル・マウンテン(Photos: Tourism Tasmania)



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 タスマニア州北部ダベンポートから南へ車で約1時間半。標高1,545メートルのクレイドル・マウンテンと海抜934メートルのダブ湖の標高差は約600メートル。湖に湛えた清水に映るクレイドル・マウンテンのギザギザした岩肌は、なだらかな山が多いオーストラリア本土ではなかなか見られない異質な風景だ。この山は、自然遺産の一部であるクレイドル・マウンテン-セント・クレア国立公園の北端に位置している。国立公園の中には州内で最も高いマウント・オッサ(1,617メートル)もある。
(写真)美しい水を湛えた、鏡のような湖面

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 また、クレイドル・マウンテンは、全長65キロの道のりを6日間かけて歩く長距離の「オーバーランド・トラック」の起点にもなっている。このトラックはクレイドル・マウンテンのビジター・センターを出発して、途中にある6カ所の山小屋に宿泊しながら手付かずの大自然の中を踏破し、終点のセント・クレア湖に至る。できる限り環境に負荷を与えないために出発する人の数はピーク時で最大50~60人に制限されており、参加費用は大人1人150ドル。

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 このほか、クレイドル・マウンテン周辺のトラックとしては、所要時間約20分と最も短い「エンチャンテッド・ウォーク」や1~2時間の「ダブ湖周回コース」、約2時間の「クレイター湖周回コース」といったビギナー向けのものから、往復約8時間の「クレイドル・マウンテン登頂コース」まで、多彩なメニューから選ぶことができる。
(写真)周囲の環境に配慮して整備された湖沿いのトラック

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 特に登頂コースは中級者向けで、足場の悪い岩場を一歩一歩進んでいくという、本格的な登山の雰囲気を一部で体験できるものとなっている。中途半端な決意と装備で登り始めて、予想していなかった急斜面にビビッて途中で断念する人も少なくないので心構えが必要だ。また、タスマニアの高山地帯は天候が急変するので、山頂を目指す前に天気予報のチェックも忘れないようにしよう。
(写真)幻想的な雰囲気が漂う朝のダブ湖

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 こうしたトラックを歩いていると、ただ景色を楽しむだけでも爽快だが、ウォンバットやエキドナ(ハリモグラ)などのオーストラリア特有の有袋類や、オーストラリア唯一の落葉樹である「ファガス」と呼ばれるブナの木、「低温雨林」と呼ばれる珍しい生態系など、この地域の貴重な自然環境を観察することができるのも大きな魅力だ。
(写真)トレッキング中に登場したウォンバット

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 また、周囲の宿泊施設や国立公園管理局、ツアー会社などが実施しているガイド付きのトレッキング・ツアーを利用すれば、こうした草木や動物について説明を受けることができるので便利。このほか、周辺の湖ではヨーロッパから持ち込まれた鱒が繁殖しており、フライ・フィッシングが楽しめる(禁猟期あり。要釣りライセンス購入)。国立公園の外(北側)では、馬に乗って山道を行くツアーや周辺の山並みを空から見物するヘリ・ツアーなども催行されている。
(写真)湖畔にある砂利のビーチで遊ぶ子供

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 一方、宿泊施設は、国立公園内なら前述のオーバーランド・トラックの途中の山小屋や、最低限の炊事設備とシャワーだけのキャビンなど非常に限られているが、国立公園外に出るとキャンプ場から豪華な山荘まで予算に応じて選ぶことができる。
(写真)渓谷を流れる冷水が気持ちいい!

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 特に、スイスのシャレーを思わせる重厚な外観とウッディーなインテリアを備えた「クレイドル・マウンテン・ロッジ」はおすすめ。ひんやりとした原生林の中で、暖炉や薪ストーブが宿泊客を暖かく歓迎してくれる。本格的なマッサージやスパで疲れた身体を癒すことができる「ウォルドハイム・アルパイン・スパ」も併設。部屋は、予算に余裕があれば、木でできた露天風呂を備えたスイート・ルームにぜひ泊まってみたい。原生林の静寂の中で、透き通った空の下で星を眺めながら身体の芯からリラックスできるだろう。
(写真)クレイドル・マウンテン・ロッジの外観

Links
▼タスマニア州政府観光局(英語)
▼タスマニア州政府観光局(日本語)
  
▼クレイドル・マウンテン・ロッジ

▼オーバーランド・トラック
6日間のトレッキング申し込み先
Tel: (03)6233-6047
オンライン予約:http://www.overlandtrack.com.au/doing_bookings.html


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