ヨーロッパ旅行フランス編 ー アルザスで有終の美を飾ろう

ベン・ホルトの豪州ワイン物語

ベン・ホルトの豪州ワイン物語

ヨーロッパ旅行フランス編
アルザスで有終の美を飾ろう

僕の通称名でもある「リースリング」で僕たちのフランスのぶらり旅を終えるなんて、最高じゃないか。フランスにもう1年留まることだってできるし、留まるべきだとも思う。でも、ほかにもエキサイティングな冒険が隣の国で待っているんだ。さて、フランス編の最終地、アルザスへ向かおう。

アルザス地方と言えば、リースリングを思い出すだろう。しかし、この旅はゲヴュルツトラミネールから始まる。皆さんの発音をさらに難しくさせようと困らせているわけではないが、ヴォージュ県の西側に位置し、ドイツとの物理的境界線(厳密には、東へ25キロほど平行に流れているライン川が本当の国境)にある、細長く伸びたおいしい土地を紹介するためだ。

ゲヴュルツトラミネールは強い香りを持ち、グラスを嗅ぐと、その香りにたちまち魅了されるだろう。「ゲヴュルツ」の意味はスパイス。でも「フルーツ・スパイス」に少し近く、グレープ・フルーツやバラの香りを含んでいるような香りと思ってほしい。しかし、ワイン自体は通常完全にドライな味で、皆さんが期待している味を良い意味で裏切ってくれる。

アルザス地方はそもそも、香り豊かな白ワインの世界だ。ピノ・ブラン(スパークリングのクレマン・ダルザスによく見られる)、ピノ・グリ(フル・ボディー)、マスカット(最もブドウっぽいブドウ)などがよく知られている。ここではシルヴァーナ種も見られる。北海道でも栽培されているので、北海道出身の人には馴染み深いかもしれない。しかし、リースリングが白ワイン家族の長であり、過去のコラム記事のテーマに数多く出てくるように、僕の最も好きな話題でもある。

一般的にアルザス・ワインのラベルにはドイツ人の苗字が付いている。有名な数種類の中にはヒューゲル、フンブレヒト、ベック、典型的なのはカー、キューン、もちろんトリンバック。ブドウの種類も明確に、そして細かく書いてあるのをよく見るだろう。フランスではまず滅多に見ないことだ。ただ、甘みがあるワインかどうかを見極めるのはとても難しい。僕からのアドバイスは、まずソムリエに聞いてみることだ。長い1日の終わりに飲む、ちょっと甘みのあるゲヴュルツトラミネールなどは、アペリティフとして夕食の前に飲む景気付けの一杯に向いている。

アルザス地方は素晴らしい白ワインだけではない、この地の食べ物も多くの人を虜にする。僕がアルザスを思う時は、パイとタルト(甘いのと、甘くないのと両方がある)、冷たくした肉類、白アスパラガスを思い出す。ああ、なんておいしそうなんだ。さて、次回はスペインへと飛ぼう!

ワインについての皆さんの質問を受け付けています。日豪プレスのフェイスブック、メール(viceditor@nichigo.com. au)までお送りください。

ベン・ホルト
◎ヒルトン・ワールドワイド・マーケティング統括本部長(日本・韓国・ミクロネシア地区担当)。QLD大学で文学修士(日本語と韓国語)ならびに科学修士を取得後、在豪日系企業などで食品輸出、商品取引、マーケティングに従事。2002年~07年にオーストラリア・ワイン事務局日本代表、12年5月までオーストラリア政府観光局日本地区マーケティング本部長を務めた後、現職。

Web: www.holt-blog.com
Twitter: Mr_Riesling
www.facebook.com/Ben.Holt.69
 

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