出産後に起こりやすい口の中のトラブルと、歯医者さんに行くべき理由

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Q 出産後に起こりやすい口の中のトラブルと、歯医者さんに行くべき理由を教えてください。
(35歳主婦=女性)

A

出産後の主な口内トラブル

 出産後のお口のトラブルですが、虫歯はもちろん歯周病にもかかりやすいことが知られています。もちろん出産後かどうかに関わらず、それらを治療せず放置してしまえば、トラブルの中には定期的な受診が必要になるほど症状が悪化することもあります。

出産後こそ歯の健康を意識

出産後のお口のケアは、出産前に虫歯を治すのと同じくらい重要です。出産後も普段からこまめに歯磨きを行い、治療の必要があれば通院する習慣を持たなくてはなりません。また、母親が歯への意識を高めることは、子どもの歯への意識を高めることにもつながります。
 出産後は多忙で、自分の歯の健康への意識が薄くなりがちです。妊娠中に進行していた虫歯や歯周病は、治療しなければどんどん悪化していきます。そこで、毎日の歯磨きをきちんと行なうことが重要になります。もし、痛みが出るようなことがあれば、直ちに歯医者さんへ行くことをお勧めします。

出産後の歯磨き

ウォーター・フロスと使用例
ウォーター・フロスと使用例

出産後の歯磨きですが、歯磨きをする際には無理に歯磨き粉を使う必要はありません。というのは、出産後は慣れているはずの歯磨き粉が合わなくなり、歯磨きが苦痛になる場合が多いからです。こういう時は、歯磨き粉を使わずに歯を磨いてみましょう。歯磨き粉を使わない代わりに、ウォーター・フロスやデンタル・フロスを併用するのもお勧めです。

妊娠中の口内環境が出産後も影響

女性の場合、特に妊娠中は口の中が酸性に偏りやすく、それは虫歯菌にとって非常に住み心地の良い環境になることを意味します。一方で、出産後の女性の口内はだんだんとアルカリ性に戻っていきます。しかし、妊娠中に菌が発生していた場合、出産後も虫歯菌は消えない恐れがあるとされています。そのため、最初の方にも触れましたが、出産後こそ歯の健康を意識する必要があるのです。

授乳期間中の虫歯は要注意

出産後に歯科に通院する際は、もし授乳期間中であればそのことを忘れずに申告しなければなりません。それは万が一、抗生物質や鎮痛剤を服用してしまうと母乳を通じて大切な子どもに影響が出る場合があるからです。どうしても必要な場合は、母体に影響の少ない薬か、場合によっては授乳を粉ミルクなどの人工乳に切り替える必要があります。

出産後の歯科検診を

出産後は、自分では歯に異常がないと感じていても念のため、一度は歯科検診を受けることをお勧めします。虫歯があった場合の対処はもちろんですが、歯周病は治療せずにそのままにしてしまうと、何年後かには取り返しがつかない程に進行してしまう可能性があるからです。そうしないためにも、歯科検診を忘れないようにしましょう。


ノックス・キム院長
シティ・ワールドタワー歯科(Dental Clinic @ World Tower)

オーストラリア・シドニー大学歯科学部を卒業。キャンベラやストラスフィールドで勤務した後、03年にワールドタワー・レーザー歯科を開院(東京・大阪・名古屋・千葉・京都・アメリカに提携クリニックあり、医療法人徳真会グループ)。一般歯科治療のほかにも多くの歯科関連資格を保持。インビザライン特別推薦ドクター。東京臨床協会(SJCD)、アメリカ審美歯科学会会員。シドニー大学臨床講師

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。

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